この恋、難攻不落につき。2 (ページ22)

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70話ページ22

…

赤団は聖菜ちゃんが騎手で

大毅、智洋、1年生のあの子が騎馬。

黄団は望と由紀ともう1人1年生の男の子が騎馬で

なんと騎手はあの知宙。

「知宙、上なんや。」

それが意外で、少しびっくりした。

2試合目が始まって、開始早々青団は全滅。

大毅たちの騎馬も崩れてしまって、あと応援するとしたら望たちの騎馬だけ。

「知宙ー！望ー！由紀ー！がんばれー！！」

一応全員を応援する私に対し、さっきまで隣で白熱していたはずの流星はおとなしく座って見ているだけ。

「知宙、応援しなくてええの？」

今の2人の関係性はよく知らないけど

こんな時くらい応援してあげればいいのに。

流星「…あいつ、俺が見てるってわかると緊張して失敗するから。声かけん方がええねん。」

なんて言うもんだから、驚いた。

こんな風に見えても、ちゃんと知宙のことわかってるんだな。

なんだか私の知らない2人の絆を見せつけられた気がした。

2試合目は最後まで生き残った望たち、つまり黄団が勝った。

で、3試合目も黄団の優勝。

「黄団、強すぎん？」

流星「てか青団が弱すぎんねん。」

今のところ負けっぱなしの青団だけど、午後の種目で巻き返せるとええな、なんて話しながら

みんなが集まっているであろうグラウンドの隅の方へ向かう。

午前の種目は全て終わって、今はお昼休憩の時間だ。

体育祭とか何かの行事の時は、全員でお昼を食べることになっている。

遠くからでもわかる、大人数のかたまり。

淳太「…なんかA、朝とだいぶ変わってへん？」

私を見つけると、驚いたように声を上げる淳太。

「ともにやってもらってん！かわええやろ？」

淳太「めっちゃかわいい…。いや、俺も朝見た時ちょっと思ったんやで？ほんまにそんなボサボサで行くんかって。けどAならなんでもかわええかと思って…」

照史「いや、淳太くんほんまAに甘すぎやから！」

相変わらずな淳太のシスコン発言に嬉しくなって、隣に座ろうと思ったのに

すでに淳太の横を陣取ってる照史。

反対側の隣も凛ちゃんに座られていたので、仕方なく流星の隣に座った。

崇裕「じゃっ、全員集まったと言うことで！午後も頑張りましょう！かんぱーい！！」

崇兄の合図とともにスポドリで乾杯して、みんなでお弁当を食べ始める。

これもいつもの恒例行事だ。

…