48話 ページ49
…
夏希「こんな時に言うのも、あれやと思うんやけどさ〜」
試合が始まって何分か経った。
夏希ちゃんは最初っから熱狂しすぎて
試合中の崇兄も苦笑いしてた。
そろそろ向こう側に戻らなくていいのかな、と思っていた時
夏希ちゃんは真剣そうな表情で話し出した。
夏希「Aって、流星のこと好きやってんな。」
「え…?」
予想外のその言葉に、思わず変な声が出てしまう。
夏希「最近、よく一緒におるやん?学校でも結構噂になってんでー?2人が付き合ってるって。ま、うちの学校一の美男美女やからな。」
まさか、そんな噂になってるとは。
たしかに最近流星がべったりなせいでずっと一緒にいたけど…。
夏希「せやから、あいつら嫉妬してんねん!たぶん流星に気遣ってAと話さなくなっただけやから。Aから話しかければきっと元通りになるで?」
あいつらって…
智洋たちのことだよね。
夏希「私は、流星と崇が喧嘩した時いなかったし、見てないけど、Aはなーんも悪ないから!流星を1人にしたくないってAの優しさやったんやろ?せやからこうやってAが1人になることないんやで。あいつらがみんなガキなだけやから!」
「夏希ちゃん…」
私のこと、慰めようとしてくれてるんだな。
ほんと、喧嘩したわけでもないのにみんなと距離を置いていた自分がバカみたいだ。
だけど、あの時
凛ちゃんに怒鳴ってしまったり
どんな事情があってもあの場で悪かったのは流星なのに
そんな流星の味方をしてしまったりしたから
自分の中で芽生えた罪悪感からみんなと距離を置いてしまったんだと思う。
夏希「今日は目一杯崇たち応援して!…そんで、来週からはまたいつも通りのAたちに戻ってな。」
「うん。…ありがとう、夏希ちゃん」
やっぱり夏希ちゃんと智洋は姉弟なんだなと思う。
一見全然性格が似てないように見えるけど
世話焼きでとっても優しいところは一緒だ。
…
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作者名:ホワイトモカ x他1人 | 作成日時:2019年2月21日 20時