41話 ページ42
…
望「A、おはよ！」
「おはよ。」
次の日。
望の機嫌はすっかり直っていた。
今日は一緒に帰る日だしね。
ふと、大毅と話す由紀の姿が目に入って。
一応昨日のことを謝らなきゃなと彼らに近付く。
「由紀、昨日は先に帰ってごめんな？」
彼女の怒りに触れないように
本当に申し訳なさそうに眉を下げて謝ったのに
由紀「大ちゃん、面白すぎるって〜！」
大毅「何でやねん！ちょ、お前笑いすぎやって！笑」
まるで私のことなんか見えてないかのように
大毅とのお喋りをやめない由紀。
大毅も大毅で、一切私の方を見ようとしないし。
え、何？空気？
私空気になっちゃったの？
こんなこと、初めてで。
どんなことがあってもいつも周りの目を気にして
絶対私と仲の良いふりをやめなかった由紀なのに。
大毅も、近くにいるのに。
…いや、大毅だから
だから私のことを無視したのかもしれない。
だって、毎日由紀の部屋行ってるんだもんね。
由紀の味方をするのなんて…当たり前か。
何だか一瞬にして何もかもどうでもいいような気がした。
由紀が私を無視するのも
大毅が由紀の部屋に行くのも
部屋でいつも、何をしているのかも…
だって、今に始まったことじゃない。
前から私と由紀は嫌い合ってたし
大毅は私に冷たいし
由紀の部屋に大毅が行き始めたのだって、きっと最近じゃない。
私はそのまま大人しく自分の席につくと
望からの視線にも気付かないふりをしてスマホを開く。
流星今日放課後、空けといて。
そんな、流星からのLINEも鬱陶しくて。
…
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作者名：ホワイトモカ x他1人 | 作成日時：2019年2月21日 20時
