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40話 ページ41








「美味しいー!なぁ、望!これめっちゃ美味しい!!」


望「もー、はしゃぎすぎやって。笑」



駅前のアイスクリーム屋さんでアイスを買って

2人で並んで歩きながら食べる。




流星には、一応連絡した。


先に帰るって。



望は、由紀に連絡したんかな…。




「はい、一口あげる!」


望「え?」


「そのかわり、望のも一口ちょうだい!」




一瞬躊躇って


だけど顔を赤くしながら私のアイスを一口食べる。



「じゃ、次私の番な。」


望のアイスを食べようと近付いた私に

さらに顔を赤くする望。



「ん〜!こっちも美味しい!」


次の一口をなかなか食べられないでいる姿を見て


ピュアっていうか


可愛ええなぁって思う。





今日は気温が高いといっても


まだ5月の半ばで。



いつのまにか夕方になってしまい少し肌寒くなる。



「やっぱアイス食べた後やともっと冷えるな〜」



無意識に腕をさすっていた私に望がカーディガンをかけてくれる。


さっき由紀にしていたみたいに。




けど、由紀の時と違うのは…





「…望?」




望に後ろから抱き締められている、ということ。




望が何も言わずにただ私を抱き締める腕に力を込めるから






「…今日、嫉妬した。」



らしくないことを言ってしまった。




望「え…?」



「だって、望、由紀と楽しそうにしてるし…2人きりで、デートなんてしてさ…」



望「だから、あれはデートやないって、」



「2人きりで出かけてたら、デートやろ。」



望「そんなん、俺やって…!

…いや、俺の方が嫉妬してる。何、流星と2人きりで遊んでんねん。Aは全然わかってへん…流星と2人でおるAを見た時の俺の気持ちとか…どんだけ俺を嫉妬させれば気が済むん?」



「望…、」



望「最近、よく授業中も抜け出すし。学校でも全然会えへんかったから…こんな休日にAに会えて、嬉しいはずなのに流星と2人でおるし…。ほんま、俺Aに振り回されすぎやろ。」




望が私の肩に顔を埋めるから髪の毛が顔に当たってくすぐったい。





「望、明日一緒に帰ろっか。」



望「え…?」



「部活、終わるの待ってるから。」




今日望を悲しませたお詫び…って言ったらあれだけど


確かに最近、流星の呼び出しが多いせいで望に構ってあげられなかったし。






望「めっちゃ、嬉しい。」





その笑顔が私に向けられている間は



きっと彼を手放すことなんてできないんだろうな






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作者名:ホワイトモカ x他1人 | 作成日時:2019年2月21日 20時

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