12話 ページ13
…
流星「お前、今日朝シャンしてきたやろ。」
「ひゃっっ！！」
お昼、購買まで大好きないちごみるくパンを買いに来たら出くわした私の敵。
私よりはるかに高い位置から髪の毛をくんくん嗅がれたら堪ったもんじゃない。
てか、なに？変態なの？？
「何してんねん、アホ。」
流星「だって、遠くからシャンプーのええ匂いするなぁと思ったらAやったから。」
遠くからって…そんなに香ってる？私の髪の毛。
流星「いちごみるくパンとか、女子やん。」
「私、女子ですけど？」
流星「じゃ、俺のチョコメロンパンもあげるわ。」
「はぁ？」
こいつ一体何が目的？
タダで物をくれるなんて…怪しい。
流星「そのかわりー、昨日の答え教えて。」
「昨日の答え…？」
流星「もう忘れたん？夏休み2人で出かけよって言ったやん。」
あぁー、なんだその答え？
今まで2人きりで出かけたことなんてないのに、急になんなの？
「だから、昨日も気が早いって言ったやろ？夏休みまであと何ヶ月あると思ってんねん。」
これで上手く逃げられたらいいんだけど…。
流星「別に夏休みやなくてもええよ。明日でも明後日でも、明々後日でも。俺はいつでもウェルカムやで？」
ニヤリと片方の口角を上げる彼が…わからない。
どうしてそこまでして私と遊びたいの？
私と遊ぶメリットは？
まさか本当に私を自分のものにしようとしてる？
だけど彼には好きな人がいるはずで…。
色々と考え込んでいると、流星が難しい顔をして覗き込んできた。
流星「また…何考えてるかわからん顔する。Aのそういうとこ、嫌いや。」
そう吐き捨てると、じゃあ考えといてな なんて言って去って行った。
「私だって…あんたのそういうとこ大っ嫌いや。」
とりあえず、私は彼の弱みを握らなくてはならない。
彼の…好きな人が誰なのかを。
…
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作者名：ホワイトモカ x他1人 | 作成日時：2019年2月21日 20時
