100話 ページ3
…
午前の試合が終わって、次の試合まで時間があるので私たちはお昼を食べることになった。
照史「いやぁおつかれ！」
上機嫌で戻ってきた照史たち。
崇裕「めっちゃよかったで今の試合！」
由紀「ほんま、次も頑張ってな！」
由紀は、望がやって来ると健気にタオルと飲み物を渡す。
“ありがとう”と汗を拭いながら爽やかに笑った彼に
彼女が頬を赤くしたのがわかった。
愛美「大毅先輩！お弁当作ってきたんで食べてください♡」
一番最後にやって来た大毅に、すかさず駆け寄り可愛らしいお弁当の包みを渡す愛美ちゃん。
大毅「…ありがとう。」
大毅は、やっぱり少し困ったように笑った。
みんなで隅の方で円になって、差し入れに持って来たお弁当を開く。
照史「えぇー！凛と知宙も持って来てくれたん！？」
照史は嬉しそうに凛ちゃんたちが持って来たお弁当を頬張り始めた。
夏希「みんな神山家のも食べて〜。全部私の手作りやで♡」
いつもは智洋が作ってるからか、夏希ちゃんが作ったお弁当はほんの少しだけ下手くそに見えた。
それだけ智洋が料理上手ってことだ。
見習いたい…。
淳太「いつもより汚いやん。」
夏希「あんたしばくで！？」
2人のやりとりに、みんなが笑う。
崇裕「えっと、僕は皆さんみたいに弁当なんて作れないんで、ドリンクの差し入れを持ってきました！」
そう言うと、崇兄は2リットルのペットボトルを5本も取り出す。
望「こんな飲まれへんやろ。笑」
崇裕「残ったら淳太に持って帰ってもらって…」
淳太「何でやねん！」
けど、飲み物無かったから結構助かる。
ジュースとスポドリとお茶があったので、私はジュースをもらうことにした。
淳太「で？流星は？」
急に振られた流星は、え、と声を上げる。
流星「…何もない。」
はは、差し入れなんて考えてなかったんだろうな。
流星らしい。
淳太「何でやねん、差し入れぐらい用意して来いや。笑」
みんなに責められた流星は、帰りに全員分のアイスを奢ると約束した。
照史「やったー！アイスのために午後もがんばろ！！」
淳太「いやアイスのためかい。笑」
一通りみんなの差し入れを見せ合ったあと、大毅が口を開く。
大毅「淳太んとこは？勿体ぶってないではよ出せや」
淳太の前では口の悪い大毅に言われ、得意げに大きな3つのタッパーを取り出す淳太。
…みんな、喜んでくれるかな。
…
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作者名：ホワイトモカ | 作成日時：2023年11月4日 3時
