この恋、難攻不落につき。3 (ページ20)

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117話ページ20

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「あ゛～～づ～～い゛～～～！！」

もう8月も半ば。

夏休みが終わるまで半分も切ってしまった。

淳太は毎日塾の夏期講習でいないし

夏休みだって言うのに両親も帰って来ないしで

1日中だらだらと過ごしている。

暇すぎて死んじゃいそう。

窓の外から聞こえる蝉の鳴き声が、暑さをより加速させる。

ちょうど一週間前にエアコンが故障したせいで、クーラーのない部屋の中は地獄みたいだ。

朝からつけっぱなしのテレビの内容も入ってこなくて。

何か冷たいものが欲しいけど買いに行くのがだるい。

外に出たくない。

「アイス食べたい……」

そう呟いた時、スマホのバイブが鳴った。

流星今ひま?話したいことあるから会いたい

久しぶりにきた彼からのメッセージに、一瞬返信するのを躊躇う。

外、出たくないんやけどなぁ。

A暑いから外出たくない

素直にそう返せば、アイス奢るからの一言。

…そりゃ、行くしかないじゃん。

重たい腰を上げて何とか外に出られそうな服に着替える。

エントランスへ向かえば、そこにはもう流星がいて。

流星「久しぶり。」

なんだか少しだけ大人びたような気がする彼の後を付いて行く。

コンビニでアイスを買ってもらって、店内のイートインスペースで食べる。

「で？話って？」

そういえば外に出るの久々だな、なんて関係ないことを考えながら彼に問いかけると

流星「……凛と、付き合うことになった。」

突然、暑さのせいでぼーっとしていた頭を殴られたような衝撃が走った。

…