108話 ページ11
…
大毅「うあーーー疲れたーー！！」
淳太「お前そんな言うほどやってないやろ。笑」
倒れ込んだ大毅にツッコミを入れる淳太。
けど、いつもよりがんばってたな、大毅。
他のみんなもお疲れ気味で、寝転がる人もいれば机に伏せて寝始める人もいて…。
淳太「みんな何か食べる？クッキーとジュースくらいしか無いけど。」
望「食べるーーー！！」
キッチンに入って行った淳太を追いかけて、私も手伝う。
一応家主だしね。
コップにジュースを注いでいると、智洋がやって来た。
智洋「俺もなんか手伝おか？」
こういう気遣いができるところ、智洋らしいなぁと感じる。
淳太「Aも智洋も別にええのに。」
智洋「いや、お邪魔させてもらってるし方やし、人数も多いし。」
ほんま、夏希に見習ってほしいわ…なんて言いながら、淳太はクッキーを運びに行ってしまった。
つまり、キッチンには2人きりなわけで。
私が入れたジュースを無言でお盆に乗せていく智洋。
き、気まずい………
はやく終わらせよ、と最後のコップにジュースを入れ終えた、その時
「………あ、」
智洋と、手が触れ合ってしまった。
咄嗟に手を引っ込めようとしてコップに当たって、2人して落ちそうになったコップを受け止めようとしたから
「わっ、」
智洋「っ……」
勢いよく、抱きついてしまった。
コップはなんとかキャッチした…けど、
床はジュースまみれ。
___ドクン___ドクン
背中に回された智洋の腕が熱い。
あれ、智洋ってこんなにがっしりしてたっけ……
胸の鼓動が速い。
これって、どっちの音？
智洋？……それとも………
流星「…何してん？」
流星の声に、ハッと我に返った。
慌てて智洋から離れると、耳まで真っ赤になっていて。
智洋「ご、ごめんっ。すぐ拭くな」
「う、うんっ、タオル持ってくる！」
頭が混乱して、私まで彼の赤面が移ってしまった。
そんな私たちを見てニヤニヤしている流星。
流星「…なんで2人して真っ赤やねん、おもろ。」
鬱陶しくて軽く流星を睨むと、ニヤニヤしながらリビングに戻って行った。
何しに来たん、あの人。
智洋とは相変わらず目が合わなくて。
はやく元に戻りたいなぁ、なんて改めて思った。
…
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作者名：ホワイトモカ | 作成日時：2023年11月4日 3時
