続！“個性”「文豪ストレイドッグス」 (ページ27)

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六十四話ページ27

久しぶりのヒーロー基礎学が終わり。

生徒たちは更衣室で着替えしていた。

「隣はそうさ！分かるだろう！？女子更衣室！！」

「穴が空いてるって分かってるならなんでそんな大声出すのかなあ…」

「任せて皆、ウチがやる」

呆れ顔の悠花。殺る気が漲っている耳郎。

よろしくー、と悠花は耳郎の肩を軽く叩き、既に脱いでいた外套を羽織る。
ちなみに悠花はもう制服姿だ。着替えが速い。

悠花は【羅生門】で女子たちの姿を覆い、耳郎は穴の向こう側からの死角になる位置に構える。

壁の向こうから、峰田の怪訝そうな声が聞こえた。

「ん？何も見えね…」

ドックン！

「あ"あ"あ"！！！！」

「耳郎さんのイヤホンジャック…正確さと不意打ちの凶悪コンボが強み！！」

「ありがと、響香ちゃん」

「何て卑劣…！！すぐにふさいでしまいましょう！！」

「だね。あと、先生たちに報告した上で、覗き未遂を全校に周知しよう、犯人の顔写真付きで」

憤る八百万に賛同した悠花は、敢えて壁の向こう側に聞こえるように大きな声で言った。

(百ちゃんのみならず女子全員の着替えを覗こうとするなんて……うん、潰そう。
あと、穴を開けた諸先輩方も特定して、まずこの事実を公表した上で、最終的にはムスコサンを使い物にならなくしてやろう)

一応書き添えておくが、日本で私刑は犯罪である。