＿＿special 2 years (ページ6)

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次の日、病院に行くと

太陽の部屋に、スーツを着た男の人と

金持ちそうなおじさんがいた。

入るのを躊躇って、外から話を聞いていると

「事務所、辞めさせてください」

情けない声でそう言った太陽の声が聞こえた。

「もう…無理なんで…」

いてもたってもいられなくて、

乱暴にドアを開けて病室に入る。

驚いた太陽と、男の人。

太陽の前に座るおじさんは、たぶん

太陽が所属している事務所の社長のジャニーさん。

太陽は、ジャニーズだ。

正確に言えばジャニーズJr。

デビューすることが、アイドルになることが太陽の夢だった。

ずっと、ずっと夢の為に頑張ってきてたのに。

『何言ってんの？ここまで頑張ってきたやん！』

「せやけど、俺…有効期限切れてもうた。」

スっと私から目をそらす太陽。

「病気なってなかったらデビューできててん。」

「関ジャニ∞のメンバーとして。」

なにそれ…聞いたことない。

関ジャニ∞…？？あの関西の？

「歳下メンバーとして加入させて貰うはずやったんや。2年以内に移植して治ってたらが条件で。」

「youは、かなり売れると思ったんだけどね～。」

ずっと黙っていたジャニーさんがそう言った。

「でも、約束は約束だから。しょうがないね」

「はい…今までありがとうございました…」

弱々しく、頭を下げた太陽。

ジャニーさんとスーツの人は、静かに病室を出ていった。