□Story.72 ページ22
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ご飯を食べる気力もなくて、
お兄ちゃんが自分より玲衣さんのところへ
行ってしまったのがショックで。
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ベッドで寝込んでいると、誰かが家に来たらしく
ピンポーンという音が鳴り響いた。
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零れだしている涙を自分で拭って、階段を降りる。
ゆっくりドアを開けると思わぬ人物がいた。
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あ「何で………………」
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侑李「何でって………何度かけても電話でないから
何かあったのかと思って。」
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肩を激しく上下に動かしながら息をしている
侑李がそこにはいた。
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侑李「泣いてたの?」
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頬に少し冷たい指が触れて、
優しく瞼が撫でられた。
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侑李「だから言ったじゃん。
あの人選んだって幸せになれないって……」
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体がぎゅっと包まれて、止めたはずの涙が
また溢れだしてきた。
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侑李「今からでも遅くない、戻れるよ。
俺ならAを苦しめたり、泣かせたり、
傷つけたりしないよ?
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Aのこと大切にするから
俺にしときなよ。」
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拒むこともできたのかもしれない。
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触れ合った唇によってまた
運命の歯車が動き出す――――……
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時