愛 ページ19
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監督生SHIELD
あ〜やっちゃった。
もう猫被りしても駄目だわ。
最悪、消えちゃいたい。
保健室に居るのは良いけど、なんで彼奴と二人っきりなのよ。
私は悪くない。
「ただ愛されたかっただけなのに」
それだけ。
多くは望んでいないはず。
「なら、私が愛してあげようか?」
は?何言ってんのコイツ。
「…アンタ馬鹿じゃないの」
「誰かに愛されたいなら私で良いじゃない」
「はぁ…?頭おかしいんじゃないの」
「貴女より知識はあるけれど」
…まぁ、少しだけ愛させてあげても良いかも。
「ねぇ、アンタ。
私を愛させてあげる」
「随分と上から目線なのね、監督生ちゃんは」
「…別に良いでしょ」
「ふふ、そうね」
「あと、私の名前はユウだから。
監督生じゃない。」
「ユウちゃんね。
同性のお友達、男子校で会えると思わなかったわ」
「私は会いたくもなかったけど」
「あと1年我慢すれば紅一点じゃない」
「…そうだけど」
「ユウちゃんって可愛いわね」
「なっ…なに口説いてんのよ」
「ユウちゃんを愛してるだけだけど?」
「…照れされて復讐するつもりね」
「ふふ、よく分かったじゃない」
皮肉にも、彼奴と話すのは楽しくて。
デュースが惚れたのも分かるかななんて。
「あ、もう寮長会議の時間だわ」
「…そう。
ま…待っててあげるからしっかり帰ってきなさいよ?」
「ふふ、分かったわ。
ちょっと待っててね、ユウちゃん」
「……うん」
本気で彼奴を好きになる前に離れないといけない。
けど、まだ一緒に居てもいいよね。
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作者名:りあ | 作成日時:2022年5月27日 19時