【wrwrd】A firm promise【企画】 (ページ26)

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Aside

どのくらい泣いていただろうか、きっと目は真っ赤に充血し、ひどい顔になっているだろう。
ゴシッ…と強めに服で涙を拭くと、どこかスッキリした。
…来なくてもいいじゃないか。別に…寧ろ忘れてしまっていた方がいいのでは？

A「グルちゃんが幸せなら…なんて」

忘れてくれても構わないと思ってしまうのだ。
外を眺めようとした…その時だった。

ガッシャーン！！と何かと何かが激しくぶつかる音が響く。
どうしたのだろうと思って、扉の鉄格子を覗こうとした瞬間…

？？「下がって、伏せて」

私は聞き覚えのないその声に驚いて固まったが、その声の主は、早く。と急かすので指示通りに、下がり伏せる。

ドンッという破裂音と風が一気に部屋の中に弾ける。
私は恐る恐る目を開けると、視界には紫色のストールを巻いた人が立っていた。
その男の人は、廊下側を向くと…

？？「いたよ。この子でしょグルッペン。」

コツコツと聞こえる足音、そしてそこに現れたのは…あの頃より、背丈や顔つきの違うグルッペンが立っていた。

A「グル…ちゃん？」
グル「ああ…遅くなってすまない。」

ボロボロとまた私の顔から雫が伝う。
グルッペンは膝をおって私を撫でる。

A「グルちゃん…！怖かった…！怖かったよぉ！！」
グル「もう…大丈夫だ。A」

グルッペンはあの時の私のように小指を立てて…

グル「俺と、ずっと一緒にいてくれないか？」
A「…！」

私は、涙を袖で拭き取り…そして笑って元気よくこういうのだ。

A「うん！」

もう二度と、離れたりしないように強く小指を絡ませる…