【wrwrd】A firm promise【企画】 (ページ25)

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Aside

あれから何年経ったのだろうか。
あの幼き頃の約束に縋りながら、私は毎日生きてきた。
…彼はもしかしたら忘れてしまったのかもしれないけども…

A「…ねぇグルちゃん」

貴方は今、どこで何をしてますか？

…大人になったグルッペンを想像してみる。
グルッペンは戦うのが好きだったから前線とかに立って、活躍してるのかな？

止めてあげたいけど、きっと彼は止まらない。
怪我だけはして欲しくないな。

もしかしたら先生とかになってるのかも？
グルッペンは頭が良かったから…

ポツリ…と手になにか冷たいものが当たる。
雨でも降ってきたのかと思って外を見ると、そこには先程と変わらない晴天だけが広がっている。
一つ違う点を挙げるならば、空が歪んでいるという事だけだった。

…ポツリ、ポツリと落ちる雫を見て、後から理解する。
泣いているのだ自分が。

後悔と不安が…胸の中に溜まって黒い感情が渦巻く、どうして私なのだろうか、私の未来は失われてしまった。彼は…助けにこない。

私は手で目を覆い、必死に擦る。
…約束は果たされない。

もう二度と外には出れない。
でも、もし神様がいるならこの願いを…この我儘を聞いてください。

A「ふっ…ふぇ…グルちゃん…！」

…もう１度、彼に会わせてください。