【wrwrd】A firm promise【企画】 (ページ3)

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*

相変わらず、人が減ったとはいえ未だに続々と敵が寄ってくる。
そんな中、キィンとスピーカーの音がした。

「この戦いは、我々の国が勝った。すぐに戦争をやめ、今からの被害を少なくしろ」

我らが総統、グルさんの声だ。
ああ、勝ったのか。

目の前の敵は戦意を無くしたらしく、
立ち尽くしているもの、
座り込んでいるもの、
訳が分からないのかキョロキョロしているもの。

そんな人たちを横目に自分の国に帰った。

* * *

「Aくん、おつかれ。すごかったなぁ」

トンさんはすでに城にいて、僕のところまで来てくれた。
そして、褒めてくれた。

顔が赤くなった気がしてすぐに俯いた。

僕が、僕がトンさんに対して感じているのは
憧れだけじゃない。

小さい頃、助けてもらったあの日から、ずっと、ずっと心の中にトンさんがいた。

これが恋なんだって気付くのにそう時間はかからなかった。

*

ひとらんらんside

Aが褒められて赤くなっているのを眺めていた。
トントンに憧れだけじゃなく、恋愛感情まで持っているのは流石に気付いた。

トントンはAの頭を撫でて、俺の横に来た。

「トントンさんや」

少しふざけながら声をかけてみる。
こちらを見ることなくノリの悪い返事が返ってきた。
まぁ、本題に入っていいだろう。

「ねぇ、気付いてんでしょ？Aのこと」

トントンの口元がピクリと動いた。
ああ、やっぱり、気付いていたんだね。
だから反対だったんだ。男なんて嘘をつくの。

「それはどっちや？
Aちゃんが女やってこと？
それとも、Aちゃんが俺に対して恋愛感情を持ってること？」

予想外の返事に言葉を失った。
笑顔でそう言いのけたこの男は怖いのかもしれない。