青感染 2 (ページ48)

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だからこそ物凄く調子が良くて、気がつけば良い拳が翔太の腹に命中していた

翔「うっ……！」

ドサッと翔太がその場に倒れ込む

深「照今だっ！！」

佐「行っけぇ照！！」

阿「翔太起きて！」

舘「まだ負けてないぞ！」

ふっか達の声が耳に入ってくる、翔太にも間違いなくその声は届いているはず…だけど

翔太は一向に起き上がろうとしない……なら

俺はゆっくりと仰向けで倒れている翔太に跨がり、胸ぐらを掴んで起き上がらせた

翔「っ……」

照「…この勝負は俺のもんだな」

翔「ハァハァ……強くなったな、照」

照「っ！」

翔「ヘヘッ…ほら、殴れよ、もうしんどいんだわ、早くして？」

照「……分かった」

そういって俺は拳に力を込め翔太の顔を……

深「……はっ？」

佐「ちょっ、何してんの？」

阿「…どういう事」

舘「一体、何が……」

翔「っ……照？」

拳を下ろした俺は、そのまま翔太の身体を抱きしめた

照「……っ、やっぱ…出来ねぇよ……」

翔「はっ？」

照「…俺には出来ない……翔太を傷つけるなんて…」

翔「なっ！…お前、何言ってんだよ、さっさと殴れよ、一発すればそれで済む話だろ！？」

照「無理だって……」

翔「いやっ…お前今更何言ってんの？散々人の事殴っといてそれは無いだろ？」

照「……気付いてないの？」

翔「えっ？」

照「…俺、今日翔太にしっかり与えた打撃、さっきの腹パン一発だけだけど」

翔「……あれ？そう言われれば…そう、かも」

深「何の話してんだよアイツら」

照「悪いけど、俺やってるようでやってないから」

翔「…おい、言ったよな？その時になったら手加減はしないって、そんなのチームにも迷惑だからって言ったよな？」

照「あぁ言ったよ…でも……いざ翔太を前にすると、さっきまでの覚悟が一気に無くなる、お前の言ったとおりだよ、ちゃんと気持ち整えたのにさ…

　もちろん俺にとってはチームの皆も大切だけどさ……それ以上に大切なお前を殴ることは…やっぱり最後まで出来なかった

　結局何の意味もなかった……やっぱ、シンプルに俺トップの器じゃないんだよ」

深「なんか今サラッと凄い発言聞いた気がするけど…そんなの関係ねぇよ！」

佐「そうだよ、何言ってるんだよ照！照は俺らのトップだよ！お前以外に誰が務まるんだよ！」

照「んなの幾らでも居るだろ！」

佐「っ……！」

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