青感染 2 (ページ1)

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暑さのせいにして：abnb ページ1

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「翔太手伝って、お願い！」

その言葉で始まった俺と阿部ちゃんのプール掃除

…何でよりによって俺なんだよっ！

ちなみに阿部ちゃんはこの高校で1、2位を争うくらいに成績も良くて、加えて生徒会長に選ばれるだけの人望もある人

…そんな人が"The普通"な人間である俺と一緒に居るってのもおかしな話なんだけどさ

だからって絶対俺がそんなの一番断る案件って分かるはずなのにそれでもわざわざ頼んできた理由って？

てかまずシンプルにこんな事する予定じゃなかったから俺制服なんだけど？

阿部ちゃんはしっかり体操着なのによ…

「ちょっと翔太！ボサッとしてないで手動かしてよ！」

『してねぇよボサッとなんて』

「じゃあ何してたの？」

『……』

「翔太？聞いてる？」

『聞いてる聞いてる』

「とにかく早く終わらせよ！」

『はやく終わらせたいならもっと人数呼んでこいよ』

「…それは」

『なに』

「いやっ、別に…」

意味分からん

絶対大人数の方が段取り良いって、何で二人なの

『全く…』

順調に掃除は進み、最後プール内に散らばった泡を水で流していく

最後まで阿部ちゃんは休むことなく掃除し続けていた

かくいう俺はちょいちょい休憩を挟みつつ、でもちゃんと仕事はしましたから

…だからちょっと遊び心が出てしまって

『おりゃ！』

「えっ、うわっ！…ちょ、翔太やめてよ！これ濡れたまま持って帰らなきゃ行けないじゃん！」

『良いじゃん、乾くまで暇つぶししようぜ』

「なにそれ……反撃！」

『うわっ！…おい！俺制服だぞ！？』

「あっ…で、でも先にやったの翔太だからな！」

『うるせぇ！』

「うわっ！もう！」

『わっ、冷てぇ！』

なんて水掛けあってたら

「お前らちゃんとしろ！」

『うわっ』

「あわわ…」

「さっさと終わらせないか！いつまでやってるんだ」

「ごめんなさい…」

『いやまず二人って時点で』

「うるさい！早く終わらせろ！」

『はっ？…理不尽すぎるだろ今の』

先生の言葉にイライラしつつも無事に終えることができた

『あぁ〜…疲れた』

「ありがとね翔太、手伝ってくれて」

『別に……まぁもうちょっと人が居てくれたら良かったけど』

「…翔太」

『なに？』

「…ホントに乾くまで暇つぶしするの？」

『そりゃそうでしょ』

「一緒に？」

『…なに』