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照「どうした？」
翔「…俺、多分仕事辞めなきゃ」
照「えっ、そうなの？」
翔「うん…出来るだけ体に負担を掛けないようにするにはそれしか無いって」
照「……」
翔「そうなると、検査のために病院に向かうこと自体負担になるからって」
照「別に、送迎ぐらいするよ？」
翔「でもその度に仕事抜けてもらわなきゃだし、申し訳ないよ」
照「それくらい大したことないよ、話せば分かってくれるだろうし」
翔「でも……俺は、在宅治療選ぼうと思ってる」
照「…そっか」
翔「それに、少しでも照と一緒に居たいし」
照「っ…翔太、」
翔「今までやってくれてたことも沢山あるし、その分のお礼もしないと」
照「いいよ、そんなの」
翔「…照さえ良ければ、そうするんだけど…」
照「……良いよ、もちろん、翔太がそれを望むなら」
翔「ありがと」
そして在宅治療で進めていくことを先生に伝え
俺らはまた二人であの家に帰ってきた
数日後、俺は翔太と一緒に翔太の職場に行った
用件はもちろん、翔太が仕事を辞めるということを伝える為
「あぁ…そうなんですか…悲しいですね」
翔「ご迷惑おかけして本当にすみません」
「謝らないでくださいよ！…一番辛いのは渡辺さんですから」
翔「……」
「お家で過ごす時間、暇でどうしようも無い時はいつでも連絡してください
読みたい本届けに行きますから」
翔「ありがとうございます…ふふっ」
照「……」
翔「あぁ…もっとここでいろんな事したかったなぁ…不完全燃焼だわ」
「また働けるくらい元気になられたらいつでも戻ってきてください」
翔「えっ」
「待ってますよ、私たちは」
翔「っ……すみませんっ」
照「翔太、」
静かに涙を流す翔太の頭を撫でてあげた
職場の方達の優しさに俺も感動しそうだった
良くなると良いな
俺らはまたお礼をして帰路についた
照「まだまだ頑張らないとな」
翔「…うん」
俺も、翔太のためにもっと頑張らないと
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作者名：莎々 | 作成日時：2021年10月3日 14時
