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照「…で？なんであんなに嫌がったの」
翔「……」
照「お母さんが来られたのって、病院側が連絡したの？」
翔「…だと思う、俺何にもしてないし」
照「そっか…」
翔「…実はさ」
照「ん？」
翔「俺、親には言ってんの、照と付き合ってるって事」
照「えっ？」
初耳だった
でもさっき俺を見てどういう関係って聞いてたけど…
翔「付き合ってるってだけで、どういう人かとかは全く」
照「なるほど」
翔「一人暮らしじゃなくて一緒に過ごす人が居るって言った時にその人は誰なんだってめちゃくちゃ聞かれて…
言わないと許して貰えなさそうだったから…仕方なく」
照「…友達って言えば良かったじゃん」
翔「言ったよ？でもいくら友達でも別の大学行く人と一緒に住む理由って？って言われて」
照「あぁ…その辺りの情報も言っちゃったのか…」
翔「まぁ、自業自得だね」
照「そっか…それで、まぁ反対の言葉というか」
翔「うん…相手の事とか、俺の気持ちも聞いて欲しいのにさ、
男と付き合ったってだけで、すっごい軽蔑してくるし…」
照「……」
翔「そんな奴になんか会いたくもないし、見舞いに来るなんてどの面下げて来てんだか」
照「そこまで言わなくても、」
翔「向こうだって言ってきたよ？
そんな子に育てたつもりないからこっちだって会いたくないよ…って」
照「は？」
さすがにそれには俺も腹が立った
例え自分の大切な人の家族だとしても、こればかりは許せない
翔「だから…お願い、あの人に帰ってって言って？お願い…」
照「……分かった、話してくるね？」
翔「…ありがと」
さっきまでの怒りなのか怖さなのかで張り付いていた表情が柔らかくなった
そんな翔太の頭を撫でてあげた後、病室を出て俺は翔太のお母さんのところに向かった
翔太の病室がある階にはテラスのような場所がある
そこに翔太のお母さんは居た
照「あのっ」
「…あらっ、もう戻っても良いのかしら？」
照「いえ…申し訳ないのですが、また日を改めていただけないでしょうか？」
「はぁ？何言ってるの？息子の見舞いに来ただけじゃない！」
照「それを本人が断ってるんです、翔太の気持ち理解してあげてください」
「どうしてそんなこと他人のあなたに言われないといけないのかしらっ」
照「…他人じゃないので」
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作者名：莎々 | 作成日時：2021年10月3日 14時
