Red Thread (ページ17)

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翔太が正直に話してくれた事は、悲しくなる程ごもっともな意見だった

　
翔太に関わらず、どんな人にもこの事は当てはまると思う

　
人と何か違う、それこそ劣ったものを持った人に対しての同情というのか

　
そういうのはホントにその人の自己満足でしかなくて

　
当事者からしたら良い迷惑でしかないんだよな

　
そんなことにも気づいてあげられずあんな事をしてしまった

　
恋人としても、人間としても失格だ

　
今まで翔太はどんな思いで毎日を過ごしてきたのだろう

　
そんな事を考えるとまた寂しくなる

　
話せば何かが変わってしまうのを分かっていて今までずっと我慢をし続けていたんだから

　
もう、そんな無理をさせたくないと思った

　
数日後

　
照「翔太」

翔「ん？」

照「気遣わないで欲しいって言ったけどさ、そういう訳にはいかない時もあるじゃん」

翔「うん…まぁね」

照「だからさ、せめてすべき事は教えて欲しいんだ」

翔「…すべき、事？」

照「うん、必要な気遣いだけでもさせて欲しいな」

翔「必要な…」

照「そう、これ以上翔太になんかあったら、俺耐えられないからｗ」

翔「…うん、分かった」

照「じゃあ、何に気をつけたら良い？」

翔「ん～…えーっと、」

　
そうして俺は翔太からいろいろ聞いた

　
また前のような症状が出た時どうしたら良いかとか

　
喘息がどういうものであるかも改めて聞いた

　
…しかし、どうして急に

　
高校の三年間一切そんなことは起きなかった

　
というかあの日まで全くそんな事なかった

　
まぁ薬がちゃんと効いているっていう証明にはなる訳だけど

　
そんな薬一つでこんなにも症状って出ないもの…？

　
抱いたその少しの疑問をちゃんと解消していけば、こんな事にはならなかったんだろうか

　
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