Red Thread (ページ15)

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照「翔太、何か薬とかないか？」

翔「はぁ…はぁ……そこ…箱の、なか…」

照「えっと…これか？」

　
箱の中にあった薬袋を取り出す

　
そこから薬を出そうとした際、薬の内容について書かれている紙も入っていることに気づいた

　
これの効く効果として、喘息が挙げられていた

　
照「ほい、起きれるか？」

翔「…っ…うん、」

　
凄く苦しそうだ、それのせいか汗もかき始めてる

　
そして改めてこの薬が入っていたもの…PTPシートって言うらしいんだけど

　
それを見た時にどっかで見たことがあるなと思った

　
翔太と付き合いだして何度か家にお邪魔させて貰った時

　
一度、翔太の部屋で見つけたアレ

　
…まさか、アレが喘息の薬だなんて思ってなかった

　
というかまず、翔太が喘息だったと言うことさえ知らなかった

　
薬を飲んで落ち着いたのか、先ほどまでの咳や呼吸の荒さはなくなった気がする

　
照「翔太…何で言ってくれなかったの、こんな大事な事」

翔「…ゴメン」

照「謝らなくて良いよ…少し頼ってくれたらそれで良かったんだから」

翔「…うん」

照「…いつから？」

翔「…小学校入ったくらい、体育の授業受けてたら途中で苦しくなって、

　その日は何とも無かったけど親に話したら念のためにって学校も休んで病院に行って…」

照「そこで、そう診断されたって事？」

翔「うん…それでこの薬貰って…しばらくは症状も出なくて安心してたんだけどなぁ…」

照「確かに…高校の時そんなこと一度もなかったよな」

翔「できる限り、激しい運動はしないようにってどんな時でも気に掛けるようにしてたから」

照「そっか…」

翔「変に周りに言うのも、何かおこがましいというか…」

照「そんなことはないでしょ、もし何かあった時の為にさ…それこそ、今みたいな」

翔「照…」

　
俺は翔太の事を抱き寄せ、彼の鼻先にキスをした

　
照「どうする？今日、学校行ける？」

翔「落ち着いたから、大丈夫…でも、１限は無理かなぁ」

照「そっか…俺どうしたら良い？一緒に居ようか？」

翔「ううん、大丈夫」

照「ホントに？」

翔「うん、飯食べて準備したら行くから」

照「…分かった、じゃあ俺そろそろ行くね？」

翔「うん、行ってらっしゃい」

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