廻り愛 (ページ21)

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照とようやくちゃんと話をすることが出来たし、どんなに俺が帰れと言っても帰らないと意地張るのだからきっとどれだけ俺が先に帰っていてと願っても叶うことはないだろうから俺も諦め半分で照と約束した

…さて、急いで新吉さんのところに戻らないと

翔「…あっ、新吉さん戻りました、本当に突然すみませんでした」

岩「あぁお帰りなさい、いえ良いんですよ、ちゃんと話せましたか？」

翔「はい、おかげさまで」

岩「そうですか、では家まで送りますね」

翔「あっ、ありがとうございます」

特にこれといって変な雰囲気になるわけでもなく、先ほどまでと変わらずに新吉さんと会話が続いている

…どうやらこっちの人は嫉妬とかそういう感情が一切ない人なのかも知れない…羨まし

そんなどうでも良いことを考えている間に家に着いてしまった

岩「…じゃあ、また正式に挨拶に行かせてもらうよ」

翔「はい、分かりました」

岩「お雪」

翔「はい？」

岩「…あなたに出逢えて本当に良かったと思う、あなたが私の妻になってくれると考えるだけで、これからの日々が待ち遠しくなる」

翔「っ、そんなことは…」

岩「いやそんなことあるのだ…さて、別れたくはないがそろそろ行くとするよ」

翔「はい、気を付けてお帰りください」

岩「あぁ、ありがとう」

そういって新吉さんは背を向け歩き出す…が

突然立ち止まったかと思うと、こちらに向き直り、そして…触れるだけのキスをしてきた

…絶対さっき出来なかったからじゃんこれ、しかもあまり慣れてないのかちょっとだけ顔が赤い気がする…可愛い

もしこれが照だったら誰かに邪魔された時点で俺の安全は確保されないだろうな

岩「…っ、じゃあ本当にこれで」

翔「…ふふっ、はい」

なんともいえないふわふわした気分で家の中に向かった

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