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いやそんなことはどうでも良いんだ、それよりも早くその誰かも分からないその人の顔を見ようではないか
翔「…っ!」
照「あっ…お雪さんで、いらっしゃいますか?」
翔「なっ…」
なんで、照がここに?えっ、ちょっと待って、新吉さんではないよね?
さすがに新吉さんだったら俺の事分かるもんな、一応将来の奥さんなんだから、うん
じゃあ、やっぱり今目の前に居るのは……正真正銘岩本照ってこと?
しかもよく見たら目黒そっくりの人まで居るじゃん
えっ何、俺らSnow Manの前世みんな江戸時代の人なのか?
照「あの、少しお聞きしたいことがあるのです、お時間頂けないでしょうか」
翔「っ…どなたかも分からぬ方に教えることなどございません……お引き取りください」
照「えっ、ちょっと!」
俺は雪さんの部屋に戻ってきた…これでいい、今はこれでいいんだ
とにかく何が起きたかは分からないけれど照もこっちの世界に来てしまって、きっと今目黒そっくりのあの人と帰る方法を探しているのだろう
…ならそれで良い
俺と違って照はとりあえず帰れれば良いんだ、俺にはまだやるべき事が、待たないと行けないことが残っている
そんな状態で、俺はここだよなんて、一緒に元の時代に帰ろうなんて、そんな事は絶対に言っちゃいけないんだ
だから…絶対に戻るから、照は俺の事気にせずに帰る方法を探してほしい
もちろん、方法を教えてくれたらなお良しだけど
翔「……」
「姫様、宜しいでしょうか?」
翔「っ…どうぞ」
「先程の方から、これを」
翔「?…っ、これ」
「今日のように声はかけませんが明日また伺うと、その際にそれが必要でなければ門のところに置いておいてください、という伝言をいただきましたのでお伝えしておきます」
翔「っ!…ありがとう」
「はい、では」
翔「……」
俺が、ここに来たあの日持っていた鞄……あれから探してくれたんだ、もしかしたら探してくれたときにはすでに日をまたいでてメンバーやスタッフさん達にも迷惑かけているかも知れない
戻ったらちゃんと謝ろう、みんなに……照にも、全部受け止められなくてゴメンって、完全には無理かも知れないけれど多少の努力はするって
だって、照には、照にだけは嫌われたくないから…
照が持ってきてくれた自分の荷物を大切にしながらそう決意した
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作者名:莎々 | 作成日時:2023年3月27日 21時