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「お前…上松だな?」
「そうですけど、何か?」
照「とぼけるのもいい加減にしろ!」
「落ち着け岩本、」
照「もう分かってるだろ、こんな状況だったら」
上「うん、そうだね」
「残念だが君が連れてった女性達はみんな解放したからな」
上「あぁ、どうぞ、ご自由に」
照「?」
やっぱり何かおかしい
どうしてこうも普通で居られるんだコイツは
逆上とか、突然狂ったように叫び始めるとか、そんなことがあっても正直おかしくないと思っている
現場に出るようになって軽く一年は経っていろんな犯人の姿を見てきた、今上げたような奴は実際にいた
でもコイツには全くそんな雰囲気が伝わってこない
何なら今にも俺より少し前に出ている先輩に向かって両手を突き出している程だ
上「どうぞ、捕まえてください」
「っ、随分あっさりしているな、」
上「はい。罪を認めて、決まった期間そちらでお世話になれば戻って来れますからね」
「おう、その通りだ。じゃあ、」
カチリ
「18時36分、容疑者確保」
上「……」
照「…笑ってる?」
明らかに今笑った気がする、ただ何に対して?
こんな簡単に捕まって良いものなのか?
やっぱり何かがある気がしてならない
「よし。…おい、岩本行くぞ」
照「……」
「岩本!」
照「っ!…すみません、俺もうちょっとだけ調べます」
「は?何を」
照「それは、分かんないですけど……何か、ある気がするんです」
「……分かった、気が済むまで調べろ。
もう犯人は行っちまったからな、俺はそっちについて行く。数人ぐらい残しておいておく、何かあったらそいつらに連絡しろ、良いな?」
照「はいっ、ありがとうございます」
先輩達が降りていくのを見送り、俺は早速調べ始めた
あいつはここから現れた、この辺りに何かあるかも知れない
俺はさっき階段を見つけた時同様に壁をくまなく調べた
すると
照「うわっ、びっくりした」
触れようとした壁はスルッと手から通り抜け、代わりに別の物に触れた
目の前にあったのは鉄製の扉だった
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作者名:莎々 | 作成日時:2020年9月25日 1時