Famiglia (ページ5)

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女性達を外で待機している人達に引き渡し、俺らは犯人を捜すためにまた中に戻った

外から見ている限りこの倉庫が二階建てなのは予想がつくのだが…そこに上がる階段が一向に見つからない

部屋をくまなく探し続けていると、壁のくせに異常にガタガタと動く所を見つけた

あえてボロくしてみる事でリアルさを出したのであろう壁に出来た穴から手を突っ込む

外したその先には別の空間が出来ていた

照「ありました階段！」

「本当か！」

慎重に階段を上っていき、二階に入る

しかし二階は先ほどとは違って薄暗く、人が居る気配も感じなかった

「まさか、犯人は気づいてたんじゃないか？」

照「どういう事ですか」

「誘拐したうちの一人が、ここから逃げ出してきたんだろ？

　なら警察に向かったと考えるのは普通なことだろ。だから捕まる前に、逃げた」

照「…あの女性、どうやって逃げてきたんですかね」

「んっ？確かにそうだな」

照「多分…居ますよ、犯人」

そんなことを話していると

「誰ですか？」

照「！？」

いつ、一体どこから現れたんだ…？

あれだけ探しても見つからなかった訳だから、ここに来れる場所は間違いなく俺たちが今上がってきたあの階段からだけ

でもコイツ…そう、今回の犯人である彼は、その階段がある方とは真反対の場所から、今俺たちに話しかけてきたのだ

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