Famiglia (ページ13)

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照「ありがとうございます、とりあえずこれで終わりにしたいと思います」

翔「あ、はい」

照「それで…どうします？この後」

翔「え？」

照「あれでしたら家まで送りますけど…嫌ですよね、何となく」

翔「そう、ですね…あと……あまり、一人で居たくない、です」

照「……ちょっと待っててくださいね、相談してきます」

翔「えっ、あ、はい」

とりあえずこの調書を持って行くのと、ついでにこれから彼をどうするかの相談を班長にすることにしよう

そう思って部屋から出ると

照「っ！」

偶然にもこちらも取り調べを終えたアイツ、上松がこちらに向かってた

多分今から留置場に向かうんだろうな

ただ今彼からあんな話聞いたばかりだから、上松を見る目が無意識にキツくなってるのが自分でも分かる

上「…なんだお前、その目は」

照「…すいません、吐き気して」

上「……っ！しょうた、翔太！！」

照「っ、ヤバい、！」

くそっ見えてしまった

凄いタイミングで出てきたものだからドアの前に立ってじっと待ってたのに…意味ねぇじゃん

照「ちょっ、早く連れてけ！」

「は、はい！」

上「しょうたぁ、翔太ぁ！！」

ヤバい、ホントにアイツ怖いわ、あれホントに三十路越えたいい大人なのか？

絶対あんな風になりたくないわ

…いや、警察なんだから当たり前か

何とかアイツは連れてかれ、念のため一度中の様子を見る

ガチャ

翔「っ！」

照「あっ、大丈夫です、もう行きましたから」

翔「……はい」

照「……」

この9年間、自分の家族を殺した奴と一緒に過ごしてきた、多分アイツが彼を殺す確率はそう無かったとは思うけど

それでも不安でいっぱいなはずなのに、自分は後回しにして誘拐された女性達だけでも助かればなんて

…どうしてそんな事思えたんだろう

今日初めて会ったはずなのに、すでに俺は彼のことを、何か特別な目で見ている気がした

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