愛しい。最終話 ページ32
キジャ様に手を引かれ歩く
こうして歩くのはこれで最後かな
不安で不安でここから逃げ出したかった
不意にキジャ様が止まり打つかった
見上げると悲しそうなキジャ様が私の目を捉えた
何故貴方がそんな顔をするの？
私は段々目元が熱くなった
キジャ「お主は、今何を考えている？」
何を考えているか
振られるのだからはっきり言ってしまってもいいだろう
私はゆっくり口を開き全てを打ち明けた
『髪の短くなった醜い私、ヨナ様を盗られてしまった私の不注意。そんな私を前とように愛してくれるか心配です』
そう言うとキジャ様が涙を一粒落とした
悔しそうな、苦しそうな
キジャ「そなたの考えは間違えている」
そう言うと私の腕を引いた
転けそうになった瞬間
キジャ様が私を抱きしめてくれた
キジャ「そなたの逞しい行動に私は前よりもずっとそなたが愛しくなった。こんな弱い私の事を愛してくれるかずっと心配だったのだ」
『そんな、私はいつまでもキジャ様を愛して』
キジャ「私もAを愛している」
そう言うと私の両肩を掴んだ
少し肩が飛び跳ねたけれど
私はゆっくりと目を閉じた
『ん……』
キジャ「・・・・」
そしてゆっくりと唇を離した
キジャ「・・・他の男にこの初々しい唇を奪われたと考えるだけで腹が立って仕方がない」
『な、なんで知って』
キジャ「ゼノがその光景を見たと言っていた」
そっか、あそこにゼノ君が
私は歩き出すキジャ様に後ろから抱きついた
キジャ「・・・A⁉」
『私は一生貴方を愛します』
キジャ「私もだ」
夕日に出られされた私たちの長い影
その影がゆっくりと重なった
END
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愛夢瑠 - ルーナさん» 本当ですか？ありがとうございます！ (2017年9月3日 16時) (
レス) id: eaef1a36b2 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - キジャがマジでカッコ良かったです！ (2017年8月28日 21時) (レス) id: 9a08d06b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛夢瑠 | 作成日時：2016年3月8日 20時
