恋のカタチ#２ (ページ19)

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＊第67話＊昨日のやる気は… ページ19

ついにきた。

グランドには大きなテントが立てられ、本部では放送係がマイクのテストをしている。

周りでは、多くの生徒が最後の練習のため、朝早くに集まっていた。

ちなみに私はというと。

練習するため早くきたというのに、ペアのやつが来なくて焦っているところ。

もうバカ、何考えてんだか。

昨日のあのやる気はどこに消えた！

うーわ、あっちで増田くんとこも練習してんじゃん！

やる気出せやる気ーっ！

私はとりあえず増田くんのところへ。

「あ、おはよ」

『おはよ…あ、ごめん練習止めちゃったね…』

「それはいいんだけど…手越は？」

『来ない』

「ええ！あいつマジかよ…
昨日のあれはなんだったんだよ」

『…あれ？』

「昨日の放課後にね、明日は早く来てAと練習すんだーって言ってたけど」

『はー！それならますますやる気なし！』

「でもあいつのことだからそんなことないと思うけど…」

『…あ、増田くん』

「え、」

『私さ…全然上達しなくて。
…頑張ったんだけどな…』

「…そんなこと気にすんなって。大丈夫。」

『…』

「Aーっ」

あ、この声は。

『あ、来たな！！』

「来たよ」

手越くんはけろっとしてて。

『来たよ、じゃないよ。練習は！』

「うん、やろやろ」

『…じゃあ増田くん、おじゃましましたー』

私はそそくさと増田くんたちから離れた。

「さー練習しますか！」

『遅れてきたのに(笑)』

でもなんで手越くん遅れてきたんだろう。

増田くんも納得いかない様子だったし。

なんて、そんなことを考えてる暇もなく、私たちは練習を開始した。