our heart is beside you 【yuta.j】 (ページ33)

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4月。

私はついに社会人になった。

「橘Aです。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、精一杯頑張りますのでよろしくお願いします！」

「「「よろしくーー！」」」

「橘さん、早速なんだけどさ、」

「はい！」

ここは、

東京。

私は東京で就職した。

大阪で、満員電車とか人混みには慣れたはずなのに、まだそわそわする。

きっとそれだけじゃない。

もしかしたら、

どこかに

勇太がいるんじゃないかって

期待しているのかもしれない。

そんな気がしたの。

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仕事が始まって約1ヶ月。

少しずつ慣れてきたかな

上司も優しいし、

だいたい土日休めるし。

そうなんだけど、

やっぱり何か物足りないんだ。

そんな時だった。

「橘さん、ちょっと良いかな」

「はい、？」

先輩から手招きされて、オフィスを出た。

「…実は急遽お願いしたいことがあって。

来週から始まるあれの担当の田中さんなんだけど、

入院することになって」

「…はい、」

「それで橘さんに代わりに担当して欲しいんだ、お願い！」

私は渡された資料を見た。

新人にしてはハードな仕事かもしれないけど、

「…私で良かったらやります！」