音柱の継子【宇髄天元】

拾捌 ページ23

どうすればいい………。

百合を一旦近くに座らせて戦うのもいいが、それだと間に合わない。

だからと言って逃げてもすぐに捕まえられるだろう。


……………仕方ない。



「百合、しっかり掴まっててね」



私は刀を握った。

百合を背負いながら戦うのだ。

勝てるかは分からない。

だが、見た感じこの鬼はそこまで強くないだろう。



「さぁ、来い」

「ははっ！そいつを背負いながら戦うってのか？諦めて大人しく俺に食われてな…！」

「じゃあお前は私に大人しく斬られてな」

「調子乗ってんじゃねえぞ……！」



力を振り絞り地面を蹴る。

この一回で決める。

その時だった。






「………………A」







「百合……！？」

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