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30話 ページ30

Aside


2人で電車を降りて、住宅街の多い帰路を歩く。



今は夏で日が落ちるのが遅いから、夕焼けがきれいだった。



隣を歩く京治は少し眠そうだけれど。




夕焼けに照らされていて、横顔が不覚にもかっこいいと思ってしまう。




赤葦「…ん?」





A『あ、ごめん、なんでもないよ。』



ちょっと見すぎたな…反省。




赤葦「…A、手つなぎたいの?」



A『え?!い、いや…?』



赤葦「そっか、まあ。」








京治の大きな手が、私の手を包み込んで









赤葦「俺はつなぎたいな。」






自分でも顔が熱くなっていく感覚がわかった。





A『もうつないでるじゃん……。』





赤葦「ふ、そうだね。」








そんな幸せそうな顔をされたら何にも言えないわけで、



私はただ京治の手を握り返した。









A『…さすがセッターだけあって、手先きれいだね。』




赤葦「そう…?そんなことないとは思うけど。」





A『あ…』





私の家と京治の家の分岐点についたから、ここで京治とはお別れだ。






A『じゃあ、ここで。またね。今日はお疲れ様!』



赤葦「ああ、またね。…また連絡する。」





A『うん、わかった。おやすみ!』




赤葦「……。」









京治に背を向けて歩き出した3歩目で




私は京治に抱きしめられた。









A『京治………//』









赤葦「ん…好きだよ、A。」









吐息交じりの京治の声は私をドキドキさせるのに十分で



さらに顔が赤くなる。









赤葦「…それだけ、またね。」


そう言って私に背を向けて帰っていった。









A『わ、私も好きだよ!!!京治!!!』









その時京治は、珍しく歯を見せて笑ったのだった。









「好きだよ。」完

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設定タグ:赤葦京治 , HQ!! , ハイキュー   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:都こんぶ | 作成日時:2020年4月24日 22時

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