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♢YOU
トドメに、帰り道で上司に
あぁいう時は嫌でも行くって言えとか、
彼女がいるだなんて仕事中に言うなとか
散々理不尽なことを言われちゃったって。
亮「それで落ち込んでんだ」
照「落ち込むっていうか、
普通にムカつくっていうか」
「ひーくんは嫌々行くより
断った方がいいって思ったんだよね」
照「うん、そういうこと。
女の子がいる店とかも苦手だし、
ゴルフも何が楽しいのかわかんないし」
しかもそれを仕事の時間外で
取引先と行くなんて絶対嫌だって。
それをそっくりそのまま上司に
言っちゃったらしくて、
さすがに目上の人にいけなかったかも
って自己嫌悪に陥っちゃったと。
「別にひーくんは悪くないと思うよ？」
亮「時代錯誤だよ。上司の世代には
それが普通だったとしても、
もう社会の流れはそうじゃないし」
照「わかってるけど...
出世に響くぞとか言われたら
さすがに凹んじゃって」
「それ絶対言っちゃダメなやつ」
亮「ですよね」
実は亮平くんが前の会社を辞めて
ジャンルが全く違ううちの会社に入ってきたのは、
似たような理由で嫌になって
辞めちゃったからっていうのを前に聞いてた。
元はインテリアに興味があったわけじゃなくて、
風通しのいい外資系の会社っていうのを
第一前提に就活したんだって。
亮「照が辞めたいって思うんだったら
精神的にきつくなる前に
辞めちゃった方がいいって思うけど。
でも照って自社愛強いじゃん」
照「まぁ...確かに」
ひーくんは今の会社が第一志望で
とにかく頑張ったって言ってたし、
そんな会社を簡単には辞めれないよね。
「そういう風習が残ってるのは、
いいことではないけどさ。
私たちの世代でそういうのは辞めたいって
意思表示をちゃんとできたことは
すっごいかっこいいと思うよ？」
亮「俺も思う」
「ひーくんみたいに言えなくて
辛いって人だっているわけだしさ？」
照「だって嫌だったんだもん...」
「「ぷっ...笑」」
照「何で2人して笑うの！？」
子供みたいに口を尖らせて“だもん”って言っちゃう
ひーくんが可愛くて面白くて、
亮平くんも一緒だったみたいで
思わず2人で吹き出しちゃった。
「ごめん(笑)でもひーくんの
そういう素直なところ素敵だよ？」
照「何だよ...」
亮平くん居るけど、
恥ずかしいの我慢して言ったんだけどな。笑
亮「ていうか普段ひーくんって
呼んでたの俺知らない(笑)」
「え、そうだっけ？」
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作者名：のらんせ | 作成日時：2022年9月8日 18時
