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♢Hikaru
次の日はAちゃんが
行きたいって言ったお店を
全部周る勢いで食べ歩きに行った。
Aちゃんなりに、
お店とお店がそんなに離れてないところを
チョイスしてたみたい。
でも念のためにって珍しく
スニーカー履いてきてるのも可愛い。
「あ、これだー」
照「おいしそうじゃん」
早速お目当てのコロッケを見つけて
嬉しそうなAちゃんは、
俺が眺めてる間にもう買い終わってた。
ヤケドにだけは気をつけてほしいけど。笑
「ん、はふい...」
照「ねぇ、少し冷ましてから食べたらいいのに(笑)」
熱いって言えてないし(笑)
「だっておいしそうだったから」
照「コロッケは逃げないよ(笑)」
「そうなんだけど...笑」
こういう時に突然子供っぽくなるところも
いまだにギャップに感じる。
照「俺にもひと口ちょうだい？」
「どうぞ」
うん、確かに熱い(笑)
でもAちゃんと食べるなら何でもおいしい。
照「次はどちらに行きましょう？笑」
「次はねー...」
ここだよって思いっきり振り返ったけど、
俺が間近で覗き込んでるの気づいてなかったみたいで。
顔赤くしちゃってるし。
照「ねぇ、いつまでそんな反応してくれる？」
「びっくりするに決まってるじゃん...
そんな近くに居るなんて」
照「夜はもっと近かったのに？」
耳元で人に聞かれないように言ったら、
更に顔赤くしちゃって。
日に日に好きになるってこういうことだなって。
照「ふふっ...笑 ほら行こう」
「あ、待ってよ！」
その後もAちゃんが
行きたがってたところ全部制覇したんだけど、
最後の方はAちゃんはひと口ずつくらいしか
食べれないくらい満腹になってて(笑)
俺は序盤で我慢しててよかったーって
ありがたく食べかけをいただいた。
帰りの車の中でもあれが楽しかったーとか、
花束は帰って飾るんだーとか、
ずっと楽しそうに話してた。
「ひーくんは何が1番楽しかった？」
照「俺はー...Aちゃん見てるのが
1番楽しかったかな？結局(笑)」
「えー、それじゃ旅行の意味ないじゃん」
照「なんかごめん(笑)」
昨日も今日も珍しくよく喋ってて。
別に普段が喋らないわけじゃなくて、
普段は聞き上手でもあるから
話す量は半々って感じなんだけど、
今日はよっぽど思い出話をしたかったんだろうな。
でもお陰で俺も楽しい旅行ができたし、
誕生日祝いができてよかった。
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作者名：のらんせ | 作成日時：2022年9月8日 18時
