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♢YOU
明日も有休にできたから、
今日運んだだけの荷物を
早めに片付けておきたくて、
翔太の家に来た。
でもとりあえず疲れたから、
今日はもうあとは寝るだけだなー。
さすがに2日間片付けっぱなしは身体にくる。
でもお陰で必要最低限のものだけを残して
ほとんど片付け終わったし、
次の休みには翔太の家に移れるかなー
ってくらい順調。
もうお風呂もご飯も済んだし、
ちょっとゆっくりしたら
寝に行こうかなーって思いつつ
ソファーから動けないって感じ。
翔「あのさ」
「ん？」
翔「もうこれ渡しとくわ」
「え？」
翔「合鍵。どうせ来週くらいには
こっちに来れるだろ？
何か運んだりするなら勝手に来ていいから」
「ありがとう...」
昨日からやけに優しい翔太は
ちょっと気になるけど。
でもこうやって色々してくれるのは
本当感謝しかない。
翔「それと」
「ん？」
翔「ついて行こうかなーって...話」
「あー...うん」
翔「現実的ではないけど」
「そうだね...」
翔「行ける時は...そっち行くわ」
いい？って、いつもなら
そんなふうに聞いてこないくせに。
「うん...別にいいけど」
さっくんが言ってた親離れならぬ
“翔太離れ”はこうやって遠退くのかな。
翔「照にも話したんだろ？」
「うん、話したよ」
翔「お前らどうすんの？」
「どうすんの？って何？」
翔「付き合うとか付き合わないとか...？」
「そういう話はしてないよ」
翔太ってこうやって照くんのこと
聞いてきたりするけど、
一体どういう思考なんだろう？
私だったら...
好きな人といい感じの人の話なんか
聞きたくないって思うけどな。
翔「でも泊まってたじゃん」
「それは、色々あって照くんの家で
飲み直してて遅くなっちゃったしって。
久しぶりだったし、
時間が足りなかっただけだよ」
本当に何もないしって言ったけど
何もないっていうのは嘘なのかな。
翔「ふーん...」
そんな反応するなら聞かなきゃいいのに。
翔「俺が本当に仕事とか調整して
ついて行くって言ったら...どうする？」
「...わかんない」
翔「わかんないじゃなくて」
「ついて来るって言ったって
翔太だって仕事もあるし、
日本から完全に離れるのは現実的じゃないよ。
新店舗のオープンも控えてるのに、
何かあったらどうするの？」
翔「それはそうだけど、
一緒に行って時々日本に帰れば
別に大丈夫だと思うけど」
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作者名：のらんせ | 作成日時：2022年8月28日 21時
