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♢YOU
照くんと水族館に行ってから、
1ヶ月が経った。
あれからよくメッセージで
やりとりするようになって、
タイミングが合えば時々
仕事帰りにご飯を食べに行ったりしてる。
でもお互い忙しいのもあって、
実際に会ったのはこの1ヶ月で3回くらいかな？
多いのか少ないのかわからないけど。
「失礼します」
『お疲れ様です』
「お疲れ様です...」
リラックスして話そうって言ってくれてる
この方は私達の部署の滝沢部長。
かなりやり手でもっと出世しても
おかしくないくらいだけど、
現場主義だからって
私たちと同じくらい現役で働いてる。
滝「単刀直入に言うと、
二宮に本国に行ってほしいと思ってる」
「はい...」
滝「もちろん、意志は尊重するけど、
考えてみる気はない？」
「正直...今はもう考えてなかったです」
滝「プライベートのこともあるだろうから、
その辺も踏まえて考えてくれないか？」
「何で私に？」
滝「佐久間の推薦」
「...そうなんですね」
滝「俺は佐久間にって話したんだけど
佐久間はお前の方が適任だって。
確かに二宮も秀でたセンスがあるし
修行だと思って行ってもいいんじゃないかって」
ちなみに期間限定で1年だと言われた。
ただ、状況によっては伸びるかも、と。
ビザの問題もあるから
そこは何とも言えないけどって。
今週中に答えを出して、
週明けにまた面談をすることに。
さっくんに言われた日から
しばらく経ってたから、すっかり忘れてた。
だからさっくんはあの時
前もって教えてくれたんだね。
他のことで頭がいっぱいで
すっかり忘れちゃってた。
自席に戻ったら、亮平くんが
待ってましたと言わんばかりの表情をしてた。
亮「話、どうでした？」
「どうって？」
亮「本国勤務ですよ」
「さっくんから聞いてたの？」
亮「はい、実は」
それでどうするんですか？って
何であなたが目を輝かせるの(笑)
「週明けに返事する。期間は1年の予定だって」
亮「いいじゃないですか。
こんなチャンスなかなかないですよ？
20代のうちに行っとくべきですって」
「うーん...そうかもしれないけど」
亮「照と離れたくないとか？それとも幼馴染？？」
「ねぇ、何でそんなに
亮平くんが前のめりになるの？笑」
結構悩んでたけど、何かおかしくなってきた。
亮「Aさんが元は本国勤務希望だった
って聞いてたし、俺はAさんが行くのが
絶対に適任だと思います」
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作者名：のらんせ | 作成日時：2022年8月28日 21時
