烏 ページ46
俯き気味になっていた視線が翔ちゃんとぶつかる。
体育館の大きな窓から差し込む光が翔ちゃんの瞳を照らして、
その瞳が私を見透かしているようだった。
「最後じゃない！」
はっきりと、そう一言言った。
「……！」
そうだ。最後ではない。
私はまた戻ってくるのだ。ただ少しの間みんなとはちがうところで活動するだけ。
部活に入るつもりはないから、またいつでも中学の時みたいにみんなを見に来ればいい。
「うん！翔ちゃん、ありがーー」
「ちょいちょいちょいちょーい！」
「部活中だぞ〜？イチャイチャは終わってからにしろよ〜！」
「わっ、ちょ、ヤメテクダサイ！！」
田中先輩がぐりぐりと翔ちゃんの頭を押す。気づいたらみんな集まっていた。
「やっぱお前らそういう関係だったのかー！？」
「え、ちょっ、違いますよ？！翔ちゃんと私は中学からの友達で……！」
「クソー！羨ましいぞ翔陽ー！コノヤロー！」
「おわ！ちょ、ノヤさんまで！汗臭いッス！！」
「おー？！なんだとー！！」
「調子乗んなよリア充めー！」
翔ちゃんが西谷先輩と田中先輩に押し潰されている。
そんな光景がおかしくて、否定するのも忘れてプッ、と吹き出す。
「あはは、楽しそう」
「お！なんだー？Aも混ざるかー？」
「私はいいですよ、私は、」
「オラオラお前らまとめて成敗してやるー！」
「えっ、ま、私はいいですって、ちょっとおお、たすけ、」
「おー！楽しそうだな、俺も混ぜろー！」
「助けてくださいよ……？！」
部活動中の汗まみれの先輩たちにはさまれて
気づいたら無理やりみんなも参加させられてて、そんな光景をみてコーチもため息をついて
「今日だけは特別だからな〜、明日からはみっちり練習だぞー」
「楽しそうですね、まさに青春という感じで」
「先生は混ざらないんですか？」
「僕は、みてるだけで十分です。僕より清水さんは、」
「Aちゃんを助けたいところですが……流石に」
「はは、ですね」
ちょうど終わりがけだったのでその日はわちゃわちゃして早めに練習を終えた。
その帰りは大地さんに肉まんをおごってもらって、
バレー部のみんなと十字路で手を振ってわかれた。
「
「うん、
家の前で翔ちゃんともわかれた。
次に手を振れるのはいつになるのかな、なんて考えながら。
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き(プロフ) - 愛さん» ありがとうございます、！がんばります！！ (2020年5月10日 1時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - きさん» これからも頑張ってください！ (2020年5月9日 21時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 愛さん» わ、ほんとですか！むちゃくちゃ嬉しいです！！ どうでしょうか！笑 私にもわかりません… (2020年5月9日 21時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - いつも楽しみにしてます！！！あの、予想ですけど....もしかして稲荷崎のマネになるんですか？ (2020年5月9日 19時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 鏡さん» そう言っていただけると更新の励みになります…！ありがとうございます！がんばります！ (2020年5月7日 22時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年4月5日 10時
