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ページ20

「レフト!!もう一本!!」



 東峰先輩の目がギラギラしている。

 この最終盤にかかってもなお、ものすごい集中だ。

 
 飛雄がアンダーで返すがほぼ真後ろからのトスを打つのはかなり難しい。

 それに少しネットに近い。



「『東峰先輩……!押せ押せ!!』」



 東峰先輩がすぐに反応するが、のぶくんと空中で押し合いになった。

 が、こちらは片手、向こうは両手。


 この差は明らかでボールが烏野のコートに押し出される。



 その先には西谷先輩がいたものの、しっかり落とすように押し出されたので、到底間に合わなーー



「……っ??!」

「足ィーーー?!!」



 なんていう反応の速さ。

 もはや反射の速さだ。


 西谷先輩は咄嗟に足を出してボールを上げたのだった。

 私は言葉にならない感動に、バシバシとギャラリーのポールを叩く。


 なんて人だ。

 そんな感動している間に、飛雄がボールの下に入り、

 全員すぐに立て直す。


 けれど立て続けに東峰先輩にボールを集めては、向こうにも警戒されているし何より先輩のメンタルが、


「もう一回!!!
決まるまでだ!!!!」



 ーーすごい。

 何がすごいってもう全部、語彙力がなくなってしまう。


 飛雄はここにきて冷静に、東峰先輩の一番打ちやすいトスをふわりとだす。



「……ッ!!『ぶち抜けええー!!東峰先輩ー!!!』」



 ブロック三枚。

 それを吹き飛ばすほどの威力。


 弾かれたボールはネットの上を転がり、そして伊達工のコートへ。



 トッ……



「……っ、」

「「っしゃあああああ!!!!!」」



 試合終了

 セットカウント 2 - 0
 
 勝者:烏野高校



 ッシ、と小さくガッツポーズをする。


 それと同時に、私がまず最初に気になったのは隣のコート。



「きゃあぁ〜〜っ!及川サァ〜ン!!」

「かっこいい〜っ!!」



 集中が途切れた瞬間に耳に飛び込んでくる黄色い声援。

 

「……」

「Aちゃんも及川徹?だっけ、が気になっちゃう感じ?」

「あ、いや……」



 じっと見つめていたのがバレて嶋田さんに揶揄われる。



「今は喜んどこうぜ!明日はガチこえぇけどな〜」

「はい……!」



 今はただ喜ぼう。

 そう思いっきり笑って、思いっきりハイタッチした。

称→←達



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(プロフ) - 愛さん» ありがとうございます、!がんばります!! (2020年5月10日 1時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - きさん» これからも頑張ってください! (2020年5月9日 21時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 愛さん» わ、ほんとですか!むちゃくちゃ嬉しいです!! どうでしょうか!笑 私にもわかりません… (2020年5月9日 21時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも楽しみにしてます!!!あの、予想ですけど....もしかして稲荷崎のマネになるんですか? (2020年5月9日 19時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 鏡さん» そう言っていただけると更新の励みになります…!ありがとうございます!がんばります! (2020年5月7日 22時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きたの | 作成日時:2020年4月5日 10時

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