褒 ページ39
「やっばいおなかくるしい……」
「A、明日からサーブ練習付き合ってくれ」
「私でいいなら全然付き合うけど……ほんとバレー脳だね……」
私は満腹でバレーのことを考えたら中身が出てきそうなんだけど。
一人一人払うので、今は先輩たちの後ろでお会計の順番待ちだ。
「そういや、忠もサーブ練習しよっかなって言ってたよ」
町内会チームと戦った次の日、忠がぼやいていた。
おそらく、嶋田さんのジャンフロに感化されたのだろう。
たしかにむちゃくちゃ安定してたしな。
ジャンフロはトスでないと綺麗に返すのが難しいから、トスが苦手な人にはかなり有効だし。
「いっしょにやったらどう？練習。私も付き合うよ！」
まだ一年生同士あんまり仲良くないし。翔ちゃんと飛雄、ツッキーと忠は別として、そのほかの交流はそこまでない。
飛雄とツッキーは互いにあんまりよく思ってないけどね……！
「一緒に？……まぁ、邪魔にならねぇなら」
「やろやろ！いうて、私簡単なアドバイスしかできないけど……」
「Aのアドバイスは的確でわかりやすい。もっとしてくれ」
じっと見つめたまま言われ、正直に照れる。
「影山、お前そういうとこあるよな」
「？どういうとこっすか」
「この天然たらし……」
わかります。
烏野は天然が多いというか、真っ直ぐ過ぎる人が多い気がする。
中学まであんまり人と接してこなかったのもあるけど、むちゃくちゃ反応してしまう……耐性つけないとだな……。
「はい、じゃあAは先西谷たちの方いってな」
「え」
もうそろ順番が回ってくるので財布を出そうとしていたら、手からお会計札がすり抜けた。
札を追って顔を上げると、菅原先輩が私のも一緒に店員さんに渡しているところだった。
「一緒でお願いします」
「え、ちょっと待ってください……！」
「奢るって言ったべ？」
爽やかな笑顔で会計を済ませる先輩。
「今度二人で食べるって約束したので、勝手にその時だと思ってました……」
変な勘違いして声を上げてしまった。
語尾がすぼんでいき、それを誤魔化すように「ありがとうございます……！」と頭を下げる。
と、その頭にぽんと柔らかい感触。
「もちろん、次も奢る！」
「え」
「なんかAみてると奢りたくなっちゃうんだよな〜」
……なんだこの感じ。
今度は絶対に自分が奢る、と決めた私であった。
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き(プロフ) - 愛さん» ＾＾＾＾＾＾ (2020年2月24日 14時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 赤梟ってもしかして！！.... (2020年2月24日 13時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ありがとうございますううう！！こちらからお願いしますはアマゾン不可避です (2020年2月23日 15時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - もちろんです！というかこちらからお願いします！ (2020年2月23日 13時) (レス) id: a635d8fb67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ほわあああ！！！ ありがとうございます！！か、可愛くなってる……あの、作品内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2020年2月23日 12時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年2月17日 12時
