嵐 ページ17
「日向、影山、象方さん、
二年の西谷だよ」
「あーーーっ！！！！」
翔ちゃんと飛雄の挨拶を遮って大きな声を上げる西谷さん。
その指の先は私に向けられる。
「昼の女子！！！！」
「昼の女子？？」
「あっ、いや、」
二人も先輩方も、みんな首を傾げる。
だが周りなんてお構いなしに西谷さんはズンズンと私の方に歩いてくる。
「昼はありがとなぁああ！！マジで助かったぜ！」
「よ、よかったです……！」
「ちょ、A困ってるから。なに、何があったの？！」
喜んでもらえて嬉しい反面、みんなの前で大声でお礼を言われて小っ恥ずかしい気持ちになる。
「いや、昼休みあのハゲに呼び出されて昼飯買い損ねたんスよ。そしたら、こいつがおれにパンめぐんでくれて！命の恩人ッス！！」
「こら、教頭先生のことをハゲとか言わない」
「や、命の恩人は大袈裟すぎます！ほんとに買いすぎただけなので」
そう言っても西谷さんは「まじでありがと〜！！」とバシバシ私の肩を叩く。
うわあ、嬉しいけど、チョット痛い……
そんな私を見かねて菅原先輩が「はいはい、ストップストップ」と私と西谷さんの間に割って入ってくれた。
「さっきのサーブの奴！そのデカくて目つき悪いほう！お前ドコ中だ！」
「本物、やっぱすごいですね」
西谷さんの注意が飛雄に逸れたところで、私はそそっと菅原先輩のほうに、この興奮を小声で伝えにいく。
「だべ？烏野の"守護神"だからな！」
「はい！私、すごい楽しみです。西谷さんのプレイ、目の前でみるの！」
飛雄と翔ちゃんの超攻撃速攻があるこの烏野に、西谷さんという最強のリベロがはいったら、
とんでもないことになりそうだなぁ。
さっきのレシーブ、間近でみるとやっぱり一つ一つの動作が気になって、
本当は今すぐにでもノートを書きたい衝動に駆られている。
「旭さんは？戻ってます？？」
その興奮も、" エース " の名前を聞いた瞬間、冷静に戻ってしまった。
「……」
「……いや」
静寂に、先ほどまで大声で喋っていた西谷さんの表情が変わった。
「ーーあの、根性ナシ……！」
西谷さんはそう言って、田中先輩を振り切って体育館を出て行ってしまった。
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き(プロフ) - 愛さん» ＾＾＾＾＾＾ (2020年2月24日 14時) (
レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 赤梟ってもしかして！！.... (2020年2月24日 13時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ありがとうございますううう！！こちらからお願いしますはアマゾン不可避です (2020年2月23日 15時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
みゆみゆ(プロフ) - もちろんです！というかこちらからお願いします！ (2020年2月23日 13時) (レス) id: a635d8fb67 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - みゆみゆさん» ほわあああ！！！ ありがとうございます！！か、可愛くなってる……あの、作品内で紹介させていただいてもよろしいでしょうか？ (2020年2月23日 12時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの | 作成日時：2020年2月17日 12時
