目 ページ8
私は別に、このノートを書いてどうしようというわけではない。
が、マーフィ監督には少し敵視されてしまっている気がする。
だって、あの言葉は
私のチームはどれだけ見られようが関係ない、というような目だった。
一応日本バレーボール協会の名を背負っているはずで、偵察でもなんでもないのだが、彼の瞳は何かを察しているようだった。
「(こ、こわい……)」
かの有名なマーフィ監督。
仲良くさせていただきたかったが、もう目が合わせられない……チキンですみません。
心の中で謝りながら、ノートにペンを滑らす。
１ 白馬 ＷＳ ２m ...
２m……だけど、たしかにうまいけどこれといって抜きんでたものは見受けられない。
失礼なことだが、心の中で思うのは自由。ただやはりあの身長。ブロックの勢いはえげつない。
「……うわ( あの子すご )」
ぐるりとあたりを見渡して、目が止まったのは先ほど突っかかってきた白髪の彼だった。
第一印象とは真逆の丁寧な指先。動き。
そして、
「……ッ！( すごいジャンプ力 )」
その姿に、翔陽くんが重なった。
とまりつつあったシャーペンを勢いよく動かす。
２ 星海 ＷＳ ジャンプ力 / 器用……
なにがすごいって、全部すごいのだ。
まだ抜きんでるわけではない。ただそれは単に、私には
センスマンだ。
稀に見るセンスマン。
私は赤ペンで☆印を描く。センスマンの印だ。
ノートにこの印を書く時が、私は一番好きだった。
これが好きでノートを書いているようなものだ。
でも彼はきっとまだ伸びる。まだまだ伸びる。ジャンプの仕方もーー
一通り書き込んでから顔を上げて、ふと彼もこちらを見ていることに気づく。
「( え )」
何故こっちを見ているのか。慌てて目を逸らす。
気のせいでなければ、こちらに近づいてきていたような……
ちらりともう一度横目で見てみる。
「(じ〜っ)」
「(見間違えじゃなかった！)」
サッともう一度目を逸らし、今度は背を向け別の選手を見るように距離をとる。
キュッ、キュッ、キュッ
真後ろからバレーシューズが床に擦れる音がするのはなぜなのか。
少し早歩きになってみる。
キュキュキュッ
「(めっちゃついてくる！！！)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 971人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年11月8日 6時) (
レス) @page46 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
きゆ(プロフ) - 初見です。2対2じゃなくて3対3だと思います (2021年3月1日 17時) (レス) id: 9c57069532 (このIDを非表示/違反報告)
葉紅(プロフ) - きさん» ありがとうございます！！めっちゃ嬉しいです！これでも良かったらお願いします！笑 (2020年5月14日 15時) (レス) id: 915a610475 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 葉紅さん» うわあああすっごいかわいいです！！アレンジが素敵すぎます……。花松コンビ！なかなか出てませんでしたね……宮城組出せるときに出したいです！ありがとうございます！作品よかったら紹介させてください！ (2020年5月14日 8時) (レス) id: b253a946a6 (このIDを非表示/違反報告)
葉紅(プロフ) - きさん» 色塗り出来ました！！ https://uranai.nosv.org/u.php/novel/9e8700f73a1/ です！！松花コンビ好きなので夢主ちゃんを狙ってるグループに入れて欲しいなぁ、とか思ってます！( 更新頑張ってください応援してます！！ (2020年5月14日 0時) (レス) id: 915a610475 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きたの | 作成日時：2020年2月9日 18時
