君は嘘を愛しすぎてる【青】 (ページ17)

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渡辺翔太にデビュー曲の参考に、と
多田さんがレコーディング室で歌わせる。

　

その声を聞いた光は、

　
光「Aさんは、本当に馬鹿ですね、
、しょうがないですよ。本人がやらないって言ったんですから、」
　
本「、、聞けば絶対にやったわよ。」

光「そうでしょうね、
、こんな声聞いたら、宝物にしただろうなあ、、」
　

滝沢がいる前で2人は、気にせずに話を続ける。

滝「、、」

　

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光「でも、

この人は僕がもらいました。

　
僕の、宝物にします。」

　

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私は気分が下がったまま電車に乗り込む。

なんなの、タッキー。
何かいえばいいじゃんか、

　
光がやるって言った時も、
本田さんの顔色伺ってた。
　

　

大人の世界は面倒臭いのなんて、
昔から知っていた。
　
嫌になるほど見せられた。
それを見せられていたからなのか、
本当私って可愛げないなって思う。
　
大人が、苦笑いを浮かべるほど大人の社会を分かっている
こんな22歳の女が、、ね、

　

イヤホンをつけて、電車に乗る。
　
シャッフルを押せば、流れてくる曲。
　

あ、これは、、

【♪～～～....(イヤホンの音)】

　
私と悠と奏多と海。
光が入ってくる前の、私たち元祖colorの音源、

　

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高校の時、
卒業式を目の前にして思い出作りに、なんて
幼なじみ4人でバンド組んで
馬鹿みたいに下手な演奏だったけれども、
悠の高い歌唱力と、元から顔がよく性格の良い人気者だった奏多と海、私で全校生徒の前で演奏した
「卒業」という曲。
　
在校生だった誰かが動画を撮り、YouTubeになんか上げた。
　
、、これがきっかけだったんだ。

　

どこから本田さんの耳に届いたのかは分からない。
　
ただ何も知らずに、
将来の事を考えずに、軽い気持ちで考えてた私たち
4人にはすごく嬉しい事だった。
　
本田さんが、わざわざ私たちの曲を聞いて、学校の校門で出待ちしていて、
事務所に連れてこられて。
　
何も分からずに、レコーディングされて、
楽器を弾き、CDが簡単に出来上がった。
　

　

　

奏「え、まって、、すごくね？！？！」
　
海「俺らの曲だよな？！このCDから流れてんの！！」
　
悠「待って、、夢みたい、、」

　

本「人生変わる準備しときなさいよー？
デビューしたら4人で堂々とできなくなるのよ？？」
　

その言葉で、さらに盛り上がる目の前の3人。
　

ただ私は違かったんだ。

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