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大毅くんの家のインターホンを押すと、大毅くんがドアを開けて迎えてくれた。




大毅「あれ?神ちゃんと一緒ちゃうん」





「あ、なんか急用ができたみたいで。



すぐ追いつくから先行っててって言われた」




大毅「ふうぅん。




まあ、上がってや」





中に入ると、リビングがほこりくさかった。






神山くんから聞いたのは、大毅くんの部屋が汚いって話だった。




だから、片付けるのに応援を頼まれたって話だったけど…。






今見ると、リビングに大量のダンボール。






小瀧「あ、Aちゃん。久しぶり。




俺のこと覚えてる?」





前にもそんなことを言われた気がするけど。




私、記憶力悪いと思われてんのかなぁ





「小瀧くんでしょ。久しぶり。」





正解、と言って優しく笑う小瀧くん。





大毅くんがキッチンに行ってる間、こっそり小瀧くんに聞いた。





「大毅くんの部屋はどうなってるの?」




小瀧「綺麗やで」




「え?」






聞いてた話と違う。





小瀧「さっきまで、このダンボールの中身がシゲの部屋で散らばってた。」





…なるほど。





ようやく理解した。




「じゃあ、これは捨てるの?」




小瀧「そう。」




「こんなに?」




小瀧「そう。」




よくわからないけど



大毅くんは一目惚れしたモノを買うものの



使わなくなったらすぐに捨てちゃう



断捨離の魔王らしい。




小瀧「でも、まさかAちゃんが来るとは思わへんかったなぁ」




…どういう意味なんだろう。


私がきたところで、汚い部屋を綺麗にするだけの戦力にならないってこと?

私が人助けをしないような人に思えたってこと?

私じゃなくて、神山くんと話したかったってこと?


私は用無し?






「…神山くん、もうすぐ来ると思うから」


小瀧「おう。楽しみやな。久しぶりに会うし」





…やっぱり、神山くんは好かれているんだね。




みんなからの信頼が厚い。




それに比べて私なんか…。





小瀧くんが二ヒヒって笑った。



小瀧「今、シゲが昼飯作ってるから。




あとでみんなで食べよな」





「え、あ、うん」






これもまた話が違う。



神山くんに聞いたのは、小瀧くんが昼ごはんを作るんじゃないかって話。






大毅「できたで。」





そう言って大毅くんが持ってきたのは




「ニラ玉」



大毅「俺の得意料理。」

*→←自分という存在



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作者名:きい | 作成日時:2021年3月28日 0時

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