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大毅「いただきまーす」


「いただきます」






こんな上手い夕飯を毎日神ちゃんは食べてんのか。




マジかよ。




俺なんて毎日ニラ料理やぞ。



たまに小瀧が作ってくれるけど。






ほぼ外食やし。







「あ、お口に合わなかった…?」




大毅「いや、感動してる!」




「そんな…。



ありがとう」



少し下唇を噛んで俯くA。









「神山くん、なんか言ってた?」




ふと、Aが俺の方を向く。




大毅「なんかって?」




「私のこと」




大毅「Aのこと?」







どういう意味なんやろ。







「飽きられたのかな」





大毅「え、なんで?待って



どのタイミングでそうなったん」







俯き加減にスープを飲んでいるA。





「私がしっかりしてないから。




私が神山くんに頼ってばっかだから。




飽きられちゃったのかなって思って。」









はぁ。





お願いやから



神ちゃんの話をしてくんなや、A。




今は俺との時間を過ごしてほしい。






そう思うのは不本意であって。



自分の自己中心さが出てしまって嫌気がさす。




大毅「俺の掃除が永遠におわんないとでも?




俺の部屋そんなに汚いと思った?」







「思ってないよ」




少し笑うA。







その笑顔を見たいんよ。




久しぶりに見た。




今日会ってからずっと浮かない顔をしているA。




「神山くん家事上手だから、もしかしたら2日で戻ってくるかな」






大毅「…。」





そんな期待した目向けんといてや。









俺は、ホンマ最低な奴や。






大毅「風呂、入ろうかな。



洗って沸かしちゃっていい?」





Aの期待を無視して



話を逸らすなんて。



「あ、私やるから大丈夫だよ。


大毅くんお客さんだしやらせるわけには」




大毅「いや、そのホワイトボードに今日の担当神ちゃんって書いてあるやん。




俺、兄やし。そんな気使わんでええよ。



神ちゃんのやつは俺担当ってことで。





スポンジとかどこにあるか教えてくれる?」









俺はAに掃除用具の場所を教えてもらいながら




風呂を沸かし、Aが入った後に風呂に入った。








風呂から上がると、Aはメガネ姿で




リビングの少し大きい机で何やらレポートを書いていた。

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作者名:きい | 作成日時:2021年3月28日 0時

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