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本当はわかってる。
あなたが私のことを愛しているって。
信じているからこそ、保証が欲しかっただけ。
だけど、どうしてこんなことをしてしまったんだ私は。
こんなことをしたところで、あなたを困らせるだけだし
今もあなたの前で涙を流してあなたのことを困らせている。
こんな女のことを好きになる人がいるのだろうか。
「俺はずっとここにいるよ。」
ふと温かい感触が全身に行きたわる。
彼の少しきついハグが、私の心を満たした。
疑ってばかりいて、疑うことに慣れてしまった私が、正しい愛を掴んでいるのかな。
あなたのことを愛したいだけなのに。愛したいだけなのに自分の汚れた部分が浮き立ってきて、いつ裏切られるのだろうかと思うと心がざわつく。
「…心を素通しできたらいいのに。」
そしたら私だってこんなことをしなかった。
こんなことしている私の心は全て偽りで覆われている。
その偽りを剥がした本当の私をもっと素直にあなたの前で晒したい。
「…そうだな。」
少し考えて答えた彼の呟きが私の脳裏に焼き付く。
もっと、愛したい。
_______END
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作者名：きい
| 作成日時：2022年1月10日 21時
