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「Aさん。」
“あんまり無理せんでな？”
「してないよ。望くんがそばにいると思うと、
無理に頑張ろうとしなくても等身大の自分が1番いいって思えてくるの。」
そんなこと言ってくれるAさんがいちいち可愛くて。
「とにかく、結婚発表後は色々と大変だろうし、落ち着いたら。
会いに行かせて？事務所の人にもちゃんと許可もらって」
“わかってるよ。なぁ。”
「ん？」
俺はAさんの隣に座ってフレンチのキスをした。
「…望くん。」
「A、好き。」
「え、今なんて言った？」
“何も言ってない。”
「嘘、私のことAさんじゃなくて、Aって言ったでしょ。」
“読唇術。すげぇ”
「好きって言った…？」
「……。」
全部分かられてる。こわ。
「…言ってないか。ごめんね。ちょっと自意識過剰になっちゃった。」
俺は自分の手をAさんの頭の後ろに添えた。
「え…。」
俺は唇を合わせた。
さっきよりも長く。Aさんが息継ぎに苦しくなるまで。
Aさんとのこれからの人生、島のような時の流れでも、俺らはゆっくりと一歩ずつ進んでいきたい。
お互いがお互いを支え合いながら。
_______fin
(最後に、是非評価のほど、よろしくお願いします…！！(強制ではないです。))
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作者名：きい
| 作成日時：2021年10月17日 19時
