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「Aさんに会いに行きたい。」
「のんちゃん、待ってや。」
「俺に休みをください、Aさんを探す。
Aさんをもうこれ以上一人にさせたくない。」
「のんちゃん、落ち着いてや」
「だって、こんなのおかしいやん!
人を傷つけて記事にしてさぁ!
それの何が楽しいん?
ただでさえAさんは……。
俺が島から本土に一緒に行った意味がなくなるやん。
Aさんまた自己嫌悪に陥るやん。
それか俺にコメントさせてくれ。
これ以上Aさんのことを追うなって記者の人に言いたい。
それから、ネットでもAさんのことを傷つけるような発言せんといてやって、それで」
「望!」
「っっ…。」
大きい声をあげたのは、濱ちゃんやった。
「いい加減にしいや。楓さんと今会ったらどうなる?それこそ週刊誌のネタの一つになるやろ。
それに、望が声明文を発表したところで、批判殺到に決まっとるやろ。
楓さんとお前の関係については公式に発表できるわけないやろ?
俺らが恋愛するのはそういう覚悟があった上でするんやで
もっと現実を考えや。
それに、俺らが今ここにいるのは、応援してくれはる人がおるからやろ。
一人やないで?何千人何万人もの人や。
その人を裏切るような行為は絶対に出来ひん。
楓さんのために望が休み欲しいやと?
しっかりしいや。もし他のメンバーが同じようなこと言ってたら望は反対するやろ。
思いつきで即行動するのは、今回は間違ってる。
楓さんを支えたいなら他の方法を考えや。」
そう言って、濱ちゃんは俺の肩に手を置いた。
「望。」
「……。」
「俺が言えるのはここまで。もう大人やねんから、あとは自分で考えや?」
俺が頷くと、他のメンバーも安心した様子で俺の方を優しい目で見る。
「…ごめんなさい。」
濱ちゃんの言うことは全部正しい。
「のんちゃんは何も悪ないよ」
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作者名:きい | 作成日時:2021年10月17日 19時