[2]小瀧望、無期限の芸能活動休止します (ページ6)

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俺がそのあとなんも言わんから、濱ちゃんも困った様子でため息をついた。

まあ、そうやんな。俺も結局思いつきできたわけやけど、

こんなにずっといるとは思ってへんかったし。

だけど、本土に戻るという選択肢は今の時点ではなかった。

「自分の気持ちに決着ついたら戻ることにするから。」

『…分かった。誰にも言わんでおくわ。

リークされたら望も嫌やろし』

「ありがとう。」

電話を切って目を閉じた。

俺と会う機会が急激に減っているにも関わらず、俺らのことを一番に分かってくれるメンバーに、

やっぱり甘えてしまっていて

俺だけやない。

みんな同じ立場の元仕事しているはずやのに

俺だけこんなに優遇されてしまっていることに申し訳なさが募る。

メンバーを失いたくないと思いながら休止という道を選んだ俺。

メンバーに大丈夫やからと、お前のポジは死守しとくからと、

励まされながらゆっくり休めばええねんという優しさに対して

素直に応えられるほど俺はまだ立ち直れていない。

メンバーに会いたいけど、心の準備はできてへん

心の葛藤が、俺の行く手を阻む。