心の声を聴きたくて (ページ20)

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＊神山ページ20

いつか言われると思ってたけど

体育祭一週間前になって、委員長からお咎めがきてしまった。

神山『すいません、当日は必ず緑川が参加しますので。』

重岡「委員長だけやないな。」

集まりの帰り道、シゲと並んで帰ると

シゲがそうポツリと呟いた。

重岡「Aに対して疑念が生じてるのは。

他のメンツもそうやけど

小瀧もやと思う。」

神山「のんちゃん？」

シゲが頷く。

重岡「アイツ、実行委員やるって言ったのも、Aがやるからっていう下心ありきのきっかけやったし。

それに、俺らには言わんけど

毎回教室に入る前に俺らの方見て神ちゃんおると、ため息つくもんな。」

そうやったんや。しらんかった。

重岡「でも、俺らができることは一つやからな。

いつだってAの味方でおること。

昔からの約束やから。」

神山「わかってる。じゃあ。」

俺の家の前について解散。

体育祭までの残り5日間

何もありませんように。

そう願った次の日。

神山「シゲ！」

重岡「神ちゃん。」

神山「Aは？」

重岡「霊安室。」

　

　

Aのお母さんが、亡くなった。