＊神山 ページ19
神山side
Aから、お母さんとお父さんの話を聞いた３日後。
今日も体育祭の実行委員会の集まり。
「ごめんね。
本番はちゃんとやるから。」
神山「大丈夫やで。
いってらっしゃい。」
あの話を聞いた時、俺は実行委員代わろうかと言った。
だけど、シゲがそれを止めた。
重岡『そんな不完全燃焼のまま実行委員やめて、後悔はないん？』
それも一理ある。
だから、Aの負担にならへんように俺が代わりに集まりには出ることになった。
シゲと二人で始まるまでの時間隣で待っていると。
小瀧「シゲと神ちゃん。」
同じく、実行委員ののんちゃん。
シゲとAは実行委員の中で受付担当。
のんちゃんは保健担当。
重岡「お、小瀧。
お前、最近よく教室くるよな。」
小瀧「A先輩と仲良くなりたいから。」
お昼の時間、のんちゃんはよく俺たちの教室に来るようになった。
俺らと、アオイとのんちゃん５人でお昼を食べることが多くなった。
そして、Aはだんだんとのんちゃんと打ち解けあってくのを側から見て感じる。
シゲは、Aにも青春がくるかも？って嬉しそうに俺に話すけど
俺からしたら面白くない。
重岡「ええやん。今度遊びに誘ったら？」
神山「シゲ、ちょ」
Aの生活に今、そんな余裕あるわけないやろ
そう思ったら
小瀧「誘った。」
のんちゃんがちょっと寂しそうに言った。
重岡「ええ？やるやん。」
小瀧「でも、毎回断られてる。俺ってやっぱり後輩としてしか見られてへんのかも。」
そう言って落ち込むのんちゃんに、シゲがのんちゃんの肩を叩いた。
重岡「そんなんで落ち込むなや。
初めてあった時のあの前のめりの小瀧はどこに行ったん。
グイグイ行けや。根気よく行けばAも分かってくれるから。」
シゲがそう言うと、実行委員長が多目的室に入ってきた。
小瀧「頑張る」
そう言って指定位置に戻るのんちゃん。
神山「A今大変な時やのに、のんちゃんの誘いを受け入れる余裕なんてないやん。」
重岡「だからやん。」
神山「え？」
シゲがニヤッとした。
重岡「ちょっと、気分転換、リフレッシュ。大事なことやで。」
委員長「始める前に、一つ。」
委員長が俺らの方を見た。
委員長「緑川、毎回来てへんけど。
どうして違う人が毎回来てるん。」
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作者名：きい
| 作成日時：2021年6月5日 16時
