[2]人間不信の安全地帯 (ページ41)

今日:36 hit、昨日:3 hit、合計:99,312 hit

＊小瀧ページ41

小瀧side

そう言うとAさんがハツの方を見つめた。

　

「私も。ハツちゃんの一番の友達でいたい。」

　

…え？

重岡「何言うてん。

コイツ、Aのこと…。」

「ハツちゃんのこと、信じてみようと思う。

…ハツちゃんだって、こんな大ごとになるとは思わなかっただろうし。

孤独を十分に味わったと思うから。

もう、お互い傷つかれあってるんだもん。

それに

…ハツちゃんの恋も応援したいし。」

　

誰も予想しなかった展開。

神ちゃんは優しい目でAさんを見つめる。

　

　

ハツ「…本当にごめんね。」

「大丈夫。

多分、誰もが思い得る感情を、ハツちゃんは行動に移しただけだから。」

ハツ「ごめん～ーー！！！」

　

ハツがAさんを抱きしめた。

重岡「お、じゃあ、仲良くなった記念に

写真なんか撮っちゃう？

おい、小瀧！撮ってくれ。」

小瀧「なんで俺は入れへんねん」

ハツのお母さんが撮ってくれて

5人に共有し、バーベキューはいい感じに幕を閉じた。

ハツが、改悛した。

そして

Aさんの一番の友達になった。

　

　

シゲは2人が付き合えるように

Aさんの背中を押した。

　

　

俺は？

流星からの中学時代の話を鵜呑みにして

それをAさんと神ちゃんにぶつけて

2人とも傷つけている。

悪人は、俺だけ。

俺は何がしたいんやろうか。

俺はどうして傷つけてしまったんやろうか。

俺はどうしてハツと別れたんやろうか。

　

シゲ。

ハツ。

神ちゃん。

Aさん。

そして

俺。

ここに、分厚い壁があるように感じる疎外感。

　

　

俺は、なんのためにこのグループにおるんやろうか。

1番最低なことをしているのは

ハツではなく、俺や。